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テルマエ・スタンプ

なにやらとても寒くなってまいりました

そんな時季にぴったりの「テルマエ・ロマエ」LINE用スタンプ
重宝しますよ……(どんな状況で使えばいいのかわからないものもあるけども)

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テルマエ・ロマエLINEスタンプ
# by dersuebeppi | 2016-11-10 18:23

この世界の片隅に

この世界の片隅に_a0087957_9455471.jpg


戦争を捉えた表現作品はこの世に沢山あります。
中には傑作といえるものも少なくありません。
ですが、苦しみと悲しみを盛り込むだけでいっぱいいっぱいになりがちな戦争というものを、こんなふうに描けるのは日本人だけかもしれない、というのが鑑賞後の一番具体的な感想でした。

淡々と、飄々と。情動性は抑えられ、過剰なドラマチックさもありません。
この物語の中の登場人物たちは、戦争という容赦の無い社会の不条理と、内側では壊れんばかりに苦しみつつも、ただ毅然と向き合いながら過ごしているのです。


この作品の中では、当たり前の暮らしや、他愛の無い笑顔や、青い空や、かたわらを飛んでいるトンボや、草花から、命の儚さと慈しみが鮮やかに描かれていますが、そういった描写から、言葉にならない悲しみというものが、涙や叫びだけで表現されるとは限らない、ということを感じ取れるでしょう。

このアニメーションはまさに、自分たちの中にある、そのような感性という機能をフルに起動させてくれる力を持っています。

先日リスボンの家へ久しぶりに戻った時、7年もの間ほったらかしになっていた本棚に、このマンガが並んでいたのを見つけてつい手に取って読み始めてしまったところ、夢中になって途中だった掃除がそのままになってしまいました。
数年前に、この作品のアニメ化の企画が上がっていることを知った時は「これこそアニメ化されるべきマンガ作品だ!」と興奮し、クラウドファンディングにも参加しました。

アニメというのは、マンガよりも遥かに大きな影響力を持っています。
アニメは、老若男女、普段マンガを読まない人にもその作品の存在を知ってもらえる、この上無い媒体です。
それを考えると、「この世界の片隅に」のアニメ化は、この作品がマンガとして生まれた時点で発生していたもうひとつの到達地点だったのだろう、という気もします。
片渕監督はまさにそれを感知し、いかなるハードルが立ちはだかろうともその強い使命感と情熱でこの作品を仕上げられたのでしょう。

おっとりしていてぼんやりさん、絵を描くのが大好きだけど強い自己主張も持つこともなく、与えられた日常を朗らかに生きる主人公すず。その声をあてたのは女優ののんさんです。

映画の後半、すずという一見お気楽なキャラが、胸の内に秘めているエネルギーを耐えられずに放出させるシーンがあります。彼女の普段のほっこりした声と、その場面で炸裂する激しい声とのコントラストには鳥肌が立ちました。
のんさんとすずは、何かが凄く似ているのかもしれません。そういえばのんさんもすずと同じく、絵を描くのがお好きだったはず....

実際に体験した経験を語り継げる人達が少なくなっていく中でも、こうの史代さんや片渕監督、そしてのんさんのように、戦争を知らない新しい世代の表現者達によって、これほどまでの説得力と観衆の感情を動かすエネルギーを持った作品が生み出されることも、可能なのです。
今や情報というフィルターを通じてでしか知る事ができない戦争という既成事実は、まるで経験してきたかのような、リアリティや情動性ばかりを求めた表現を追求しても、時には作り手の政治的思想が目障りな程露顕してしまったりと、過剰で嘘くさくなってしまうのはいろんな作品を見て感じて来たことです。


でも「この世界」にはその“過剰さ”が感じられません。
この恐ろしい時代を経験をしていない立場である謙虚さがベースにはあっても、次世代であるが故に芽生える感性としなやかな想像力のちからで、等身大の、気負いのない、あるべき戦争の有様を描く事も可能なのだということを、しみじみと痛感させられました。

基本的に、映画でも文学でもドキュメンタリーでも、被害者的立場を強調した捉え方の戦争作品は好きではありません。
しかしこの作品では、珍しく、戦争とは人間という生き物が何世紀も懲りずに繰り返し起こしてきた現象だという事以外の、例えば政治的な思惑に捕われることもほとんどありませんでした。

戦争。そして、そんな境遇の中でも、何が起ろうと、いつも通りに生きようとしていた人達の話。

ふだん動かす事のない、動かす必然にも迫られない、だけど我々全員の胸の奥底にある、人としてとてもとても大事な機能に大きくはたらきかけてくる「この世界の片隅に」。
できるだけ多くの方達に見てほしいと、本気で心底から感じた作品です。

公開は11月12日より。
http://konosekai.jp/


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(試写会の舞台挨拶にて。音楽を手がけたコトリンゴさん、すず役のんさん、片渕須直監督)
# by dersuebeppi | 2016-11-09 09:55

キチムシで散財

ああ買った買った。まるでここ数日溜まったストレスを発散させるかのような買いっぷりだった。
しかしこれでは自分たちの商品の収益より支出の方が上回るではないか……

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写真には出ておりませんが玉村へビオさんのルベツ複製原画もイタリアと日本用に予約購入。
どれもこれも作品のクオリティが高くて素敵過ぎる。

明日の最終日もとりさんとふたたびキチムシに午後数時間在廊予定だが、きっとまだ某か増えるだろう。
仕方が無い、素敵なんだから。


我々とりマリが出品している「ペックス万歳」のマグカップは重厚で醒めにくい優れものざますが、届いたのが今日。明日ならとりマリがその場でサインを致します。
キチムシの開催は明日までになりますので、ご興味のある方は是非!

キチムシの情報はこちら
# by dersuebeppi | 2016-11-09 00:20
更新されました:「突然倒れても……危機一髪で救われた母」_a0087957_08395.jpg


ヤマザキマリの地球のどこかでハッスル日記
第101回 「突然倒れても……危機一髪で救われた母」

ほぼ毎日病院へ通って終った今回のハワイ滞在。
海外旅行保険は入っておくべし、というお話

更新されました:「突然倒れても……危機一髪で救われた母」_a0087957_073660.jpg

# by dersuebeppi | 2016-11-09 00:09

廣村正彰さん

本日11月7日(月)午後10時25分からNHK総合で放送される
「プロフェッショナル 仕事の流儀」で、グラフィックデザイナーの廣村正彰さんが取り上げられています

廣村氏とは、先日10月30日、ハワイでのトラブルで帰国がならずキャンセルしてしまったトークセッションで久々にお会いできるはずだったのにそれが叶わず。

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廣村正彰さん_a0087957_19215631.jpg


でも今夜はテレビで懐かしい廣村さんの近況を拝見するといたしましょう。

廣村氏とはそのむかし札幌でテレビリポーターをしていた頃からのお友達。
彼の師匠である田中一光さんとも亡くなる直前に一瞬でしたがご挨拶できたのも懐かしい思い出です。

あえなくキャンセルしてしまったトークセッションですが、どこかで再び実現できますように。

Hiromura Design Office
# by dersuebeppi | 2016-11-07 19:28

漫画家ヤマザキマリのブログ。連絡先等はプロフィール欄をご覧下さい


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