カーニバルの休日

只今ブラジルのリオやサルバドール等では盛大で熱いカーニバルが開催中です。ブラジルだけではなく、世界の様々なキリスト教の国々で今週の「灰の水曜日」までドンちゃん騒ぎが繰り広げられますが、ここポルトガルでもあっちこっちの町でカーニバル騒ぎをやっております。だから子供の学校も水曜までお休みです。
かさねて昨日の日曜は雨続きの不安定だった天候が一旦落ち着いたかのような青空が広がっていたので、衝動的にまた南方面へドライブへ行くことに決めました(ずっと風邪引いててストレスもたまってたし、息抜きってことで)。

目指すは前に一度行って結構気に入ってた古代ローマ住居跡のあるAlgarve地方のVidigueiraという田舎町(ここは大航海時代にインド航路を発見したVasco da Gamaの出身地でもある)。
ポルトガルは古代ローマ帝国時には最西端の属州だったわけですが、探してみるとこの国にも当時の遺跡がかなり残っています。
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で、ここのVidigueiraってとこはイタリアのガイドブックに出ていたので以前一度だけ訪れてみた場所だったんですけど、古代ローマ崩壊後も修道院として用いられていた為に保存状態がよく、当時の家屋の構造がかなり詳細まで観察できて満足できます。それと、あんまり知られていないせいか、いつも誰もいないのが素晴らしい。今回も私たち三人だけ。
しかも辺りはもうすっかり春の兆し。
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周辺には羊も放牧されてます(黒い羊かわいかった!)
現在ここにはマリアちゃんというニャンこ嬢が御住まいで、家屋の中に踏み込んですぐ「ニャオ~ン」と奥から出ていらっしゃいました。
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そして私たちに先導して歩いて下さり、最後には日当たりの良きところでごろりと気持ちよさ気にお倒れになられて、そこで我々を見送ってくださいました。
これはこの辺一帯を領地としていた金持ちの地主さん宅の浴場跡と暖房装置です。
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個人宅でこんな小カラカラ浴場みたいな設備があるなんて凄いもんです。
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紀元後120年ごろに出来たんだそうです。ローマ帝国の瀟洒な様子がこんな僻地のヴィラからでさえ感じられるなんて、その規模たるや、全く壮大なもんですよ。

で、帰ろうとしたら受付の叔母さんが
「あら、調度これから町中でカーニバルのパレートあるから見ていきなさいよ!」と言うので、せっかくだから見ていくことにしました。ポルトガルのド田舎町のカーニバル。
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面白かったです。山車はトレーラー。農家のオッサン、若者総出で、全く何の調和も統一感もないめちゃくちゃなパレードでしたが、いい味出してました。
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さすが、アグリカルチャーな土地に暮らしていなければわからないような「糞転がし」という、馬糞や牛糞を丸める虫に扮装して楽しげな若者やら、女装のごっついオヤジやら、リオのカーニバルもいいけど、こういう緩くて弛んだやつも癒されていいなあ、と思いました。
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古代ローマと田舎のカーニバル、物凄く抽象的な組み合わせですが、有意義な休日でした。
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# by dersuebeppi | 2007-02-19 19:59

古今東西の風呂考察


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日本人以外に風呂好きな民族って他にいるだろうか。
中東に暮らしてた時、とある町でむりやり「ハンマーム」という公衆浴場に引きずりこまれたことがあるけど、あれは「浴場」ではなくてサウナに近いものがあった。
みんな弁当とかを中に持ち込んで、下着姿のままそこで日がな一日座り込んで過ごすんだそうだ。でもこれはちょっと日本の風呂のくつろぎ方と違う。

うーん、時代を無視していいのなら、匹敵できるのはうやっぱり古代ローマ人だろうな。無類の風呂好き。帝政期にはローマの町だけで千を越える公衆浴場があったそうだ。
形式は、まあいろんなのがあったみたいだけど、冷たい水に入るか泳ぐかして、その後にサウナみたいなので温まって、最後に高温室ってとこで40度くらいの湯船につかって、最後はまた冷水浴だったらしい。
でもとにかく風呂無しの人生なんて彼らには考えられなかったみたいで、午前中で仕事を終えたら横になって長い昼食、で、そのあと「じゃ、そろそろ行きますか~」と皆で公衆浴場に繰り出す毎日だったそうだ。
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日本の公衆浴場との違いはまあ、造りがゴージャスな総大理石だったりしたことが一番に取り上げられるだろうか。
最終的にはこのローマ風呂、今の日本のスーパー銭湯みたいな一大レジャーランドに発展していくのだそうだが(売店、レストラン、図書館、でもって風俗のお姉さん方もいたらしい)、キリスト教の発達と共に衰退。

私がかつてTVのレポーターで様々な温泉に浸からされていた時のお決まりのコメントに
「ああ、もうほんっとに日本人でよかったよ!」ってのがあったんだけど、これと同じ感慨を得たローマ人もきっと少なくはなかっただろう。
「ああ、もうほんっとにローマ人でよかったよ」と思ったローマ人、たくさん居たはずだ。

なんでこんな考察をしてるのかというと、ただ単純にうちに風呂がないからです。
家を建てるなら、悪いけど風呂を中心にした家にしたいです。
風呂中心の生活、思い描いただけでも素晴らしいです。

これ、どこぞが復元した古代ローマの風呂の様子。
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イギリスのバースにある、古代ローマ温泉。
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日本の銭湯にはこの籠ですね、やっぱり。
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# by dersuebeppi | 2007-02-14 20:48

オタク道まっしぐら☆

アメリカでは既に今年に入ってからシーズン2が放映中だそうです、HBOの大河ドラマ「ROME」。
ヨーロッパはまだまだ先だろうなあ~
シーザーが死んでからの混乱と怒涛のローマ、三頭政治やクレオパトラの企み、ローマ帝国樹立などもう想像しただけで耐え難い気持ちになります。
毎日この取り止めの無い思いを抱えたまま、HBOのHPやらYoutubeの映像を見たりして過ごしていますが、だんだん嵌り込み過ぎて、あとちょっとで「ROME」Tシャツを通販で買ってしまいそうになるとこでした。
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やばいです。こんなTシャツ、買って着て外を歩いたら周囲から完全なオタク扱いを受けるでありましょう。
平常心のボーダーを保てる、その限界にきてるということでしょうか。

ところで初代ローマ帝国の皇帝といえばアウグストゥス。
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もともとの名前はOctavianus.

ドラマの中ではMax Prikis君という少年がこのOctavianusの若かりし頃を演じていたのですが(以前にもこのMax Pirkisの容姿がうちの旦那に極似している云々と投稿したことありますが)、とうとう大人役の俳優と交代してしまったそうなんです。

これがMaxの演じるOctavianus.
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これが大人のOctavianusを演じるSimon Wood.
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なんかダメじゃん、似てないじゃん、目の色や肌の色を覗いて全体的な雰囲気に類似性が全く見あたらないっていうか、大体そんなに大人に変化してるわけでもないし、何よりもまず初代皇帝の貫禄が無い!!Maxの醸していた小生意気で短気で傲慢なノーブルさが受け継がれていない!!
でもってこれがローマ帝国樹立を司る三人組。
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みんなまだ高校生みたいじゃないですか。

こりゃ早速HBOのROMEのコメントページに不服の訴えを書き込まないと!
・・・・・・
いや、書き込みませんよ、もちろん。
我慢しますよ。
まだドラマ自体を見てないから書き込む筋合いなんて無いし。

ああ、ダメだ。
中学時代にカジャグーグー(・・・)というイギリスのポップスバンドに惚れて眠れなくなったことあったけど、ああいう感覚に近いです。
私の中のミーハー熱がふつふつと湧き上がってきています・・・
白い紙には気づいたら古代ローマ人のスケッチばかり書き込まれてます・・・
大丈夫かな、あたし・・・
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# by dersuebeppi | 2007-02-11 06:21

菓子描き込み過ぎ

昨日発売になった講談社の漫画誌「One more kiss」に、あの、イタリアから送って全然届かなかった読みきり漫画が載っています。
昨日の発売日にリスボンに本誌が届きました。
ほんっとにこの欧州の郵便事情って一体どうなってんだか謎ですよ、謎。まあ早く着くことには何も文句は言いますまい。

イタリアから一ヶ月掛けて届いた漫画の内容は、私が小3くらいの時を思い出して描いた、かなりベタな昭和モノです。
これを描いている最中、頭は完全に小学校時代にフラッシュバックしてしまい、食料品店の菓子売り場のコマを描くのだけで丸一日くらい費やしました。頭の中にどんどん当時存在していた菓子が浮上してきて止まらなくなり、当時の私がいかに小遣い不足で買いたい菓子も変えない欲求不満に陥っていたかが実感できるほどでした。

グリコ、でっかい箱のやつあったよな。取っ手がモールになってて。
とか
キャンディ・キャンディのオマケが入ってるキャラメルもあったよな。
とか
スヌーピーのスライドするプラスチックの箱に入った、鉄アレイ型のへんなチョコもあったよな。
あとやっぱ欲しくても買ってもらえなかったのはコカコーラのヨーヨーよ、
とか・・・・
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(スキャナー故障のためデジカメで撮ってみました☆)
日本から離れていると、こんなに素晴らしい集中力で記憶を手繰り寄せることができるんですね。
あとこんな電車とか。
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もしコンビニや本屋さんで見かけたらご覧になってみてくださいね、一ヶ月掛かって届いた漫画。デジカメ撮影じゃなんだかさっぱりわからんですね。ふふ。

ところで昨日は旦那がイタリアのパドヴァ大学というところで偉い先生を前に口頭試問された日でした。小姑から写真が送られてきました。
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彼がこんな怖い思いで頑張っている間、私と子供はこちらでジャンキーフード祭りを開催中でございます。

それと猫も目一杯寛いでます。お陰でこの仕事机全体が猫の匂いになってます。
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# by dersuebeppi | 2007-02-10 00:16

禁断の食物

旦那が大学の用事でイタリアに2週間程帰ってしまいました。
お陰で姑からの一日3回電話も来ないし、メシの仕度も焦ってしなくていいし、旦那には悪いがかなり息抜きできてます。

で、彼が行ってしまったその日から、息子と二人で普段「禁止」されている食べ物を食べまくり。

*インスタント物など保存料が入っているもの
*赤色何号、などの合成着色料が使われているもの
*スナック類など油脂の多いもの

ロハスな姑にがっちり自給自足促進精神を叩き込まれてきた旦那は、一緒に買い物などにいくと私の買い物籠の中を見てその中に放り投げられている菓子などをさりげなくチェックし、「そんなものばっかり食べてると早死にするよ」などとケチをつけてきます。

でも、私はそんなヤバイものがテンコ盛りに入ってる食品をもりもり食べて育ってしまった世代なので、こういうモノ無しでは気持ちが萎えてしまってダメです。タバコはとっくのむかしにやめたけど、上記のような食品を自分の人生から絶つなんてこと、とてもじゃないけど考えられません。

そういえば前にまことしやかに「昭和40年代以降の生まれの人は40歳以上生きれない」とかいう噂が流布しましたっけねえ~ でもそんなこといわれてもねえ~ もう遅いわ。毒は避けるより摂取してそれをも消化できる機能を鍛える、それが私のモットーです。

そんなわけで昨日は一日毒々しいもの食べて過ごしました。
ハッピーでした。
ポルトガルでは日本では多分もう禁止されているであろう毒々しいイチゴ色色素を使ったゼリーとかもあって、これがウマい。昔あったイチゴミリンダを思い出させてくれます。
スナック菓子も人目はばからずテレビを見ながらバリボリ食べる。
(友達の送ってくれた「はねるのとびら」という数年前の深夜番組のDVDを見ました。これ旦那のいるところではいろいろ面倒なので見ないようにしてた)
そして〆は韓国製の激辛カップラーメン。
ああ、胃が痙攣しそう!! サイコー!!
毎日これやりたい~!!

・・・しかし夜、胸焼けが最高潮に達し、結局胃腸薬を飲まないと眠れませんでした。
風邪惹いて抗生物質飲み続けてたから、胃が弱ってしまったんでしょうか。
イタリア・ロハスが知らないうちに私の体をコントロールするようになってしまったんでしょうか。

今朝はちょっと何も食べたくない感じ。
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# by dersuebeppi | 2007-02-05 17:42

泣きっ面に・・・

風邪ひきました。
正確には、年末にイタリアで小姑が「ぐあいわるい~」といいながら、人前でふらふらしていた時に間違いなく感染し、そのままポルトガルまで運んできていながら温存し続けていた、その菌が爆裂しました。
まあ仕方ないですね。
予断ですが、くだんの小姑は現在水疱瘡にかかっているにもかかわらず大学に行ったり働きに行ったりしてるそうです。
「あの子ってほんとにえらいわよねえ~」と姑。
・・・・・
イタリア人は菌を人に移すことに後ろめたさのうのじも感じないのでしょうか。
そんなことはないでしょう。これはこの家族だからそういう解釈してんでしょうね。
「移された人が悪い」と。

まあ、そんなわけで金曜からずっと動けない状態だったのですが、さすがに病気慣れしていない私はたとえどんなに調子が悪くてもベットでじっと寝ているなんて無理なんでございます。
動けない体制でいながらも、目だけは闊達に動かしていろんなところを見てしまいます。すると、本棚のホコリが気になり始めました。早速雑巾を絞ってきて本棚掃除開始。
その時、一番上の棚に飾ってあった写真の額が落下して、わたくしのオデコを直撃いたしました。あまりの痛さにその場に固まることしばし。大きな音がしたにもかかわらず誰も様子を見に来てくれない。抑えてた手を見ると血。オデコに額の角が直撃したようでした。
それを旦那に見せにいったら「具合悪いのに寝てないのが悪い」と一言。

具合が悪くてしかも痛い。最悪です。嫌な時には嫌な事が続くものですね。

で、今日はちょっと調子が良かったので、うちの子供が前から参加希望していた「子供フリマ」へ一緒に行くことにしました。家にあるだけの「売っていいもの」を持って、春のような心地の会場へ。
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売れる売れる! 何が売れるって、日本のもの。昨日夜に眠れなくなって、家にあるだけの封筒から切手を切り取って持っていったら、これがあっという間に売れてしまいました。びっくりです。ポルトガルには切手コレクターが多いようです。
最大でも1ユーロ以上の値段をつけてはいけないとう条件の中、売り上げは20ユーロ。まあまあじゃないでしょうか。
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家に帰ってきたら鼻水が止まりません。
「やっぱり家にいたほうがよかったんじゃないの!?」と攻撃的な夫。
普段病気慣れしてないと、加減ってもんがわからないもんです。自分ではすっかり菌を撲滅させたつもりでいたのですが、まだ残ってんですね、この様子だと。
子供がそんな私を気の毒に思って売り上げでアイスを奢ってくれました。

オデコは腫れて瘤鯛みたいになってきています。
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# by dersuebeppi | 2007-01-22 05:46
日本に7年間住んでた時に働いていたテレビ局のサイトを見てたら、私がラジオ番組をやってたときの記事を発見しました。
ちょうど内館牧子さん原作の本が出版された時のものです。
こちら
ちなみに「全然違います・・・フフフ」となっていますが、このどろどろしい漫画の主人公は決して私ではありません。

この前に担当していたラジオ番組の名前はそういえば「山崎まりのバールでおチャオ」ってやつでした。
おチャオ。
・・・・ま、いい。過ぎたことは省みない。

日本にはほんとにいろんな思い出を残してきたなあと、今頃しみじみ思い出しています。

ところで先ほどPC内の写真の整理をしていたら、2005年に日本に連れて行ったモーレツイタリアおばさんたちが撮影したらしい写真が出てきましたのでここに貼り付けます。
外国人おばさんから見た「日本」です。

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まだまだあるんですけど、とりあえずこんな感じ。
喫茶ルノアール店内の風景は、漫画でも使わせてもらいました。
マッパでサックスを吹くステキな銅像は姫路だったと思います。斬新なセンスです。
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# by dersuebeppi | 2007-01-19 06:51

届いたそうです。

ええっと、お騒がせいたしましたが、昨年12月22日にイタリアの郵便局より発送された原稿、昨日やっと編集部に届いたそうです。

イタリアの郵便追跡サイトで調べると、私の原稿は未だに「ミラノにて処理中」という扱いになっています。

で、日本の郵便追跡サイトで調べると、成田に着いたその瞬間から分刻みで次の段階へ移り、講談社最寄の郵便局に発送され、そこから「お届け先」に荷物が届くまでその詳細が見事に出てきます。

日本はやっぱりこういうところが凄い。

でもこの凄さに慣れてしまうと、他の外国では怒ってばかりいなければならなくなります。
そこが問題ですよね。

考えてみれば私が初めてイタリアへ行った頃は、まだパソコンも普及しておらず、携帯電話もなく、国際電話も相手の喋ったことが5秒後くらいに聞こえてくる、という有様でした。それでもなんとかなってると思えていたわけですからね。
それが今ではすっかりパソコン依存な生活になり、スカイプで延々海外のどんな遠くにいる人でも平気で快適な無料通話を楽しめる状態になってしまいました。
時代の変化は著しいですね。

とにもかくにもあたくしは原稿が届いてくれたことによってすっかり気抜け状態でございます。
まるで一生分の仕事を果たしたような気分になてますが、いけませんね。
さっそく気を引き締めて頑張らないと。

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写真は広島県に御住まいのお友達の息子さん(2)が私の漫画を自主的に開いて見ているところです。嬉しいです。
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# by dersuebeppi | 2007-01-18 18:31
今回の年末のイタリア家族との日々もそうでしたが、我ながら今まで生きてて随分いろんなタイプの、そしていろんなグレードの我慢を体験してきたなあ、と思ってます。
で、それでもまだ飽き足らず、更なる我慢が私に挑戦状を投げつけてくるわけですよ。
例えばね、
12月22日にイタリアの郵便局から「一番早くて一番確かな」方法で送ったはずの、漫画原稿38枚がまだ届いてなかったり。
もう3週間すぎましたけどね。
調べてみたらPC上では10日の時点でミラノで「処理中」。

あ、そうですか。
へえ~
締め切り1月10日だったんですけどね~
ほお~

・・・どころじゃないよっ!!!え!?!どういうことだい、これはいったい全体!!?

昨日姑と電話で喋ってて、あまりの腹立たしさ鼻水涙声で怒りを訴える私を気の毒に思ったのか、なんだかあの手この手で私の原稿を追跡してくれたようなんです。

姑「こういう郵便があるはずだから確認してくれ」
郵便局「それはここでは分かりかねます」
姑「もしその郵便物に爆弾が仕掛けてあるって言ったら?」
郵便局「えっ!?」
姑「もしそれを触れた人すべてが感染する猛毒ウィルスが仕込まれてたらどうすんだい!?」
郵便局「・・・」

・・・というやり取りがあって、結局最終的に調べられたというのですが。
彼女いわく10日にはもう日本へ向けて発ったと。
PC上ではまだ「Milano」になってますけどね。

全然信じられません。イタリアの郵便事情、はっきり言ってどうしようもないですよ。
経済先進国でこの有様、もう恥を知れって感じで、腹立たしさもここまできたら漫画のネタにもできやしない。

しかしこの腹立たしさを抱えて何日も過ごすのはあまりに重たく、そして過酷です。
だから何か、「原稿が届いてないくらいなにさ、締め切り過ぎたからってなにさ」という開き直れる何かが必要になるわけですね。
お友達が紹介してくれたサイトを見たら、メキシコで郵便物が紛失したという情報がテンコ盛りでてたりして。そっかあ~まだなくなってないだけいいのかあ~ と思ってみる。
うん、でもまだ軽くならないですね。自分よりグレートの高そうな苦労話を聞いても効果なし。それくらいショックがでかかったってことですね。

子供の頃に大好きだった絵本を読んで心を癒す作戦を試みてみました。
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「ちびくろおじさん」
今から50年前のイタリア人作家Renato Rascelのものですが、ここに出てくる「とてもちいさなくろいおじさん。しらないひとはくろんぼの子どもかとおもいました。でもまちがいなく しろんぼの おとな」である、l孤独なピッコレット叔父さんに私は惚れこんでいたのです。
ちいさくて、煙突掃除夫で、煤で真っ黒で、ひとりぽっちで、ふくろうと猫の友達しかいない。
1950年代、イタリアでは共産党が活性化してた時期ですから、しぜんと絵本もその影響をうっすら仄めかせてしまうのでしょうが、未だにこのお話も絵も大好きですね。

で、ここで私はとあることに気がついたのです。

私の異性を好きになるポイントが、どうもこのピッコレットさんに由来する部分がでかいんじゃないかってことを!

ちなみに私が小学校だった時に好きだった人気者達は以下の通りです。
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それから大人になってからも好きになる異性への、根本的理想みたいなのはあまり変わってないですね。
理想というより、自分に「合いそう」なタイプってんでしょうか。(あとチューリップハットはポイント高い)

生活力は無くてもいい。
社会性ゼロ。
だけどセンチメンタル。
詩人。
面倒を見てあげなければどにかなってしまいそう。
華奢である。
早死にしそう。
または行方をくらましそう。

トムとジェリーに関してのトムは、これちょっと例外かもしれませんが、こいつのいざとなったときの弱さや脆さ、情けなさ、やさしさ(アヒルのお母さんになってあげたりね)っていうのが私の子供心を射抜いてやみませんでした。バカなんだけど、一生懸命それなりに社会性を持とうとするけなげさもなんとも言えないというか。

まあ、いい。

そう、こうして確認していくうちに私はとあることを改めて自覚したのです。

私は苦労症なんだ。ということを。
絶えるのが私の性なのだということを。

それでも原稿への腹立ちは収まらず・・・
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# by dersuebeppi | 2007-01-14 21:56
私のブラジル音楽好きは小学校の時からです。
正しくは、ブラジル・キューバ音楽と言っておきましょうか。当時FMで毎日曜日にやっていた「中南米の音楽」ってのは欠かさずチェックしてましたよ。
小学校3年の時の学芸会でキューバの名曲「南京豆売り」をやることになり、私の担当楽器はマラカス。たったひとり、体育館のステージの一番高いところに立って、マラカスを振ったこの時からです。イベリア半島とアフリカの合体した音楽が自分を一番心地よくする要素を持ったものだと知ったのは。

まあ、とにかくそんなわけで通算30年ほど絶え間なくブラジル・キューバ音楽は聴き続けてるんですけど。

数あるお気に入りのミュージシャンの中でも、音楽だけでなく、その人となりというか、その様子というか、その雰囲気というか、そういったもの全てをひっくるめて私がデビュー時から入れ込んでいるのがMarisa Monteというブラジルの歌手でございます。
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年齢も同じということもありますが、彼女のバイタリティーというか、創作意欲というか、自分の仕事に怯みを感じそうになった時にこの人の事を思い出すと「よっしゃあ」と自分を奮い起こす力が漲ります。不思議です。

ざっとプロフィール:
リオのアッパーミドルのお育ち。
お父さんはリオのトップサンバスクール「ポルテーラ」でずっと理事をしてた人だそうで、生まれてからまあ、音楽に密接した暮らしをしてきたそうですよ。
14歳から声楽の勉強を始めて19歳でイタリア・ローマへ留学しますが、ブラジルが恋しくて10ヶ月後に帰国、そこから彼女のブラジルにおける(そして世界における)歌姫キャリアが始動するんですが・・・
1987年にデビューしてから今現在までに売れた彼女のアルバム数は900万枚。
凄いです。
途中から自分で作詞作曲も手がけるようになり、いつの間にやらギターも弾いて歌うようになり、プロデュースもするようになり、その開拓精神たるや目を見張るばかり。
(今年の5月には東京・名古屋でコンサートもあるらしい)
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彼女は自分のプライベートのことを「私の生活なんて何も面白いことなんかないわよ。取り上げるなら音楽のことにして」と振り切ってメディアなどに干渉されるのを凄く嫌いますが、まあそれでも実質いろいろな恋愛が彼女の中を通り過ぎて行き、最終的に2002年だか3年だがに自分より14歳年下の若者と結婚して子供を生みました。
(まあ、いろいろある中でもここが一番私的に彼女に親近感を感じる部分なのかも・・。一回り以上違う年下夫を持つと生じるちょっとした悩みなんかもきっと同じなんだろうな、などと思ってしまいますよ。ま、いろいろね)
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このブログを立ち上げて直ぐくらいにリスボンで行われた彼女のコンサートへ行った時のコメントを書いたのですが、うーん。声が、やっぱり素晴らしい。CDで聞く、その数倍良い。
この声は最初に聞いた時から衝撃的でしたが、つまりあまりに彩り豊かなので何度聞いてても飽きないのです。

妖艶さ。
少年のようなストイックさ。
熟成した落ち着き。
エスニック。
クラシック。
ジャズ。
これが全部混ぜ混ぜになって聞こえてくる。声の万華鏡みたいな感じがします。
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この人の審美眼と男をもたじろがせるパワー、そして女神が降臨したような引き寄せオーラ。
自分は歌う為に生まれてきたのだというゆるぎない確信に満ちた表情。
女である以前に生み出すことと表現することの使命を背負った人間。
「こんな凄い人をヨメに持ったら大変だよ。旦那さん影薄いけど、気の毒だな」
旦那がこんな発言をしましたが、そうかねえ。
こんなヨメを持てた旦那はラッキーじゃないかと私は思いますけどね。

日本に来たら、是非このお方を聞きに、そして見に行ってみてください。絶対にソンはありませんよ。(日本では5月29,30日に渋谷・オーチャードホールでコンサートあるみたいです。15年ぶりの来日だそうです)
Marisa Monte HP
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# by dersuebeppi | 2007-01-12 06:33

漫画家ヤマザキマリのブログ。連絡先等はプロフィール欄をご覧下さい


by Thermari
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