2018年 07月 19日 ( 1 )





というわけで、本日7月19日はオリンピア・キュクロスの第1巻が発売されます。

紀元前5世紀の古代ギリシャ人が1964年の東京にタイムスリップするという、テルマエ・ロマエのオリンピック版とでも申しましょうか。
このストーリーの中で主人公が昭和の日本にタイムスリップして触発をうけるものとは、紀元前に比べるとすっかり進化し、変貌してしまったオリンピア大祭の有様と、そして当時日本でめきめきと需要を伸ばしていた『マンガ』です。

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主人公デメトリオスは無駄に運動能力の高いオタク壷絵師という設定になっています。
ギリシャといえば象徴的な文化遺産のひとつに壷絵というものがありますが、我々が今日古代ギリシャの歴史や風俗を知ることができるのは、こうした『絵』による記録が残されているからなのです。

古代ローマでは絵画はフレスコの壁画やモザイクなど、ある程度経済力のある人でした個人的所有が叶わなかったものですが、壷絵は違います。
これはマンガと同じく、どんな庶民でも自宅での所有がかなった『絵』なのです。
ギリシャ人はこの壷絵に描かれた神話や様々な事象から、あれこれ想像を膨らませていたのでした。

主人公デメトリオスは古代ギリシャのとある村で、その運動能力を見込まれたアスリートとして周りから寄せられる期待のプレッシャーだけでなく、日本のマンガの作家達が抱えるのと同じような創作の悩みやクライシスを抱え、経済性を持った『絵』と向き合い、悩みます。


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そんな時、彼がタイムスリップした先は1964年の東京のとある古代ギリシャ哲学を研究する学者の家。
そこで彼は日本における運動会やオリンピックそのもの、そして当時めきめきと需要を増やしつつあった『マンガ』と出会うという設定です。

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昭和の日本の文化におもいきり影響を受けたデメトリオスはギリシャに戻ってから、いったいそれらをどういう形で表現していくのでしょうか。

戦後約20年、みるみる復興を為し遂げていった日本で初めて開催されるオリンピック。
デメトリオスは大きな経済効果をもたらす世界の大祭典と進化したオリンピックのあれこれを目のあたりにして、運動のありかたについても、古代ギリシャ世界におけるオリンピックのあり方と、じっくり比較することになるでしょう。

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テルマエ・ロマエやプリニウスもフィクションでありながら当時の史述はできるだけ忠実に描こうとしていますし、当時実際実在した人物も登場させていますが、オリンピア・キュクロスにおいてもしかり。
今後、デメトリオスにはこの当時の日本における大きな影響力を持った人物たちとの出会いがひかえています。

そんな中のトップパッターが三波春夫氏。

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デメトリオスは三波春夫さんの五輪音頭の歌声を聴いてすっかり心を奪われてしまいます。

1巻の裏表紙にも三波春夫さんの姿が描かれておりますが、

なんと、1巻発売日の本日7月19日は三波春夫さんのお誕生日なんだそうです!!

凄い偶然です。テルマエ・ロマエも1巻が出たのは意図せず11月26日(良い風呂の日)でしたが、なんだか嬉しいです。

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そして次巻ではあのマンガの神様と接触する予定… 
既に発売中の集英社グランド・ジャンプに続きが掲載されておりますので、そちらも是非お読み下さい。

以上、宣伝でした。

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by dersuebeppi | 2018-07-19 12:04

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