謹賀新年とコレラの時代の愛
2008年 01月 04日
アップが遅くなってしまいましたが、皆様明けましておめでとうございます。
今年もどうぞ宜しくお願いいたします。
私は例年通り北イタリアの夫の実家で年末年始を過ごし、2日にリスボンへ戻って参りました。
今年はいつにもまして・・・疲れてます。はい。
疲労が全身の筋肉の中に凝り固まってて、一旦停止するともう動けません。飯炊きも掃除もやる気ゼロ・・・ってくらいでございます。
イタリアの家で私がせっせと蓄えてあったなけなしの体力が全てバキュームされ尽くした、と言うのが適切な表現になりますでしょうか。
でもって、今回は日本から母がお友達3人引き連れてきたこともあり、そちらとこちらとでもってあたくしの処理せねばならぬ仕事が全部ミックス。
母も「あんたよくやってるね・・・」と絶句するほど、やはりこの実家のハードさは半端じゃないらしいです。いつも客観的になれずに「こんなもんだろう・・・」と思ってヨメの義務を果たしているつもりだったのですが、母のその一言でとても不条理なものを感じてしまいました。
他の人達が楽しい冬休みを満喫している間、私はまず潰した豚の腸詰作りに明け暮れ、一時間置きのストーブへの薪くべ、でもって掃除に洗濯で気が付けばもう夜、へとへとになりながら自分の仕事を深夜まで。という毎日。
休みを必ずどこかで取り直さねば、このままでは納得できません・・・
目出度さ感があまりに希薄で、なんだか一体いつが正月だったのかさえ思い出せないくらいです。でも確実に今はもう2008年なんですよね・・・?
一段落したら雑煮でも作って自分ひとりで正月祝うしかないですね。
これはクリスマスの写真ですが、私にとってはこのツリーの飾りつけだってプレゼントの設置だって誰がやったと思ってんだ!!みたいな怒りがなんだかどこからかあふれ出て来てしまうショットです。でもプレゼントはしっかりもらいましたよ。黄色い財布とカバン。これでもうがっつり金運に満たされた2008年を過ごしてやろうではないですか。
でもそんな中、ほんの少しだけ許された自分の自由時間で映画を一本見て参りました。
私の青春時代を支えた作家、ガブリエル・ガルシア・マルケス原作「コレラの時代の愛」。
日本での公開予定はあるのでしょうか・・・
キャストがびっくりするほど自分の好きな俳優ばかりで、そのお陰で以前同作家原作の映画「予告された殺人」でがっくりきていた私の不信感を一気に払い落としてくれました。
ハビエル・バルデム
ジョバンナ・メッゾジョルノ
そして私の理想の女性
フェルナンダ・モンテネグロ
その他いろいろ。
原作の舞台はコロンビアですが、撮影はブラジルで行われたそうです。
アメリカ映画なので、まあ、原作を知ってる人には若干エキゾチックさが強調されすぎてたりする感じもしますが、全体的には美しい画像だし、俳優は見てても苛立たないし(ヒロインのジョバンナ・メッゾジョルノがちょっとイメージと違ったけど)、まあ楽しめました。
音楽もよし。
作家がコロンビア人なので、同国のシャキーラも参加してます。でもなかなかいい感じです。
ストーリーは手っ取り早く言うとロミオとジュリエット的顛末を強いられた若者がその後50年以上の月日を経てまた再会する・・・って感じですが、男の方は結婚もしないでその一目ぼれの女性を一途に思い続けるわけですね、途中700人近い女性と関係を持ちながらも。
温厚で純粋で内向的。だけどとんでもなくドラマチックな感情を抱え込む男。
これをハビエル・バルデムが見事に演じてくれてます。
実らない自分の思いに苦悩する時、静かに苦しむハビエルの声を殺して泣くその顔を見ただけでも感動。たとえ彼の私生活がどうであれ、私にとっては男性の俳優ではナンバーワンですね・・・
でもって、こんなに老人役を上手く演じる若手俳優もそんなにいないでしょう。
以前の「海を飛ぶ夢 Mar adentro」でもそうでしたが、こう言う人のことを俳優になるべくして生まれてきたと表現するべきなのではと思う私(大絶賛)。
それとこの映画のコンセプトはもう一つ、愛と結婚という定義についてですね。
なかなか感慨深いものがあります。
というわけで、日本ではいつ公開になるかしりませんけど、昨今の世の中の歪みに疲れた方には見ることを心からオススメしたい愛の映画。
「コレラの時代の愛」
最後にハビエル扮する主人公が「生は、死よりも限りない」というような感慨を打ち明けますが、凄くこれが心底に焼きつきました。
至上の喜びを知った人間にとっては生きることこそ限り無さを感じさせるものなのかもしれないですね。
どうぞ見なさまにとってもそんな気持ちが醸される2008年でありますように。
今年もどうぞ宜しくお願いいたします。
私は例年通り北イタリアの夫の実家で年末年始を過ごし、2日にリスボンへ戻って参りました。
今年はいつにもまして・・・疲れてます。はい。
疲労が全身の筋肉の中に凝り固まってて、一旦停止するともう動けません。飯炊きも掃除もやる気ゼロ・・・ってくらいでございます。
イタリアの家で私がせっせと蓄えてあったなけなしの体力が全てバキュームされ尽くした、と言うのが適切な表現になりますでしょうか。
でもって、今回は日本から母がお友達3人引き連れてきたこともあり、そちらとこちらとでもってあたくしの処理せねばならぬ仕事が全部ミックス。
母も「あんたよくやってるね・・・」と絶句するほど、やはりこの実家のハードさは半端じゃないらしいです。いつも客観的になれずに「こんなもんだろう・・・」と思ってヨメの義務を果たしているつもりだったのですが、母のその一言でとても不条理なものを感じてしまいました。
他の人達が楽しい冬休みを満喫している間、私はまず潰した豚の腸詰作りに明け暮れ、一時間置きのストーブへの薪くべ、でもって掃除に洗濯で気が付けばもう夜、へとへとになりながら自分の仕事を深夜まで。という毎日。
休みを必ずどこかで取り直さねば、このままでは納得できません・・・
目出度さ感があまりに希薄で、なんだか一体いつが正月だったのかさえ思い出せないくらいです。でも確実に今はもう2008年なんですよね・・・?
一段落したら雑煮でも作って自分ひとりで正月祝うしかないですね。
これはクリスマスの写真ですが、私にとってはこのツリーの飾りつけだってプレゼントの設置だって誰がやったと思ってんだ!!みたいな怒りがなんだかどこからかあふれ出て来てしまうショットです。でもプレゼントはしっかりもらいましたよ。黄色い財布とカバン。これでもうがっつり金運に満たされた2008年を過ごしてやろうではないですか。
でもそんな中、ほんの少しだけ許された自分の自由時間で映画を一本見て参りました。
私の青春時代を支えた作家、ガブリエル・ガルシア・マルケス原作「コレラの時代の愛」。
日本での公開予定はあるのでしょうか・・・
キャストがびっくりするほど自分の好きな俳優ばかりで、そのお陰で以前同作家原作の映画「予告された殺人」でがっくりきていた私の不信感を一気に払い落としてくれました。
ハビエル・バルデム
ジョバンナ・メッゾジョルノ
そして私の理想の女性
フェルナンダ・モンテネグロ
その他いろいろ。
原作の舞台はコロンビアですが、撮影はブラジルで行われたそうです。
アメリカ映画なので、まあ、原作を知ってる人には若干エキゾチックさが強調されすぎてたりする感じもしますが、全体的には美しい画像だし、俳優は見てても苛立たないし(ヒロインのジョバンナ・メッゾジョルノがちょっとイメージと違ったけど)、まあ楽しめました。
音楽もよし。
作家がコロンビア人なので、同国のシャキーラも参加してます。でもなかなかいい感じです。
ストーリーは手っ取り早く言うとロミオとジュリエット的顛末を強いられた若者がその後50年以上の月日を経てまた再会する・・・って感じですが、男の方は結婚もしないでその一目ぼれの女性を一途に思い続けるわけですね、途中700人近い女性と関係を持ちながらも。
温厚で純粋で内向的。だけどとんでもなくドラマチックな感情を抱え込む男。
これをハビエル・バルデムが見事に演じてくれてます。
実らない自分の思いに苦悩する時、静かに苦しむハビエルの声を殺して泣くその顔を見ただけでも感動。たとえ彼の私生活がどうであれ、私にとっては男性の俳優ではナンバーワンですね・・・
でもって、こんなに老人役を上手く演じる若手俳優もそんなにいないでしょう。
以前の「海を飛ぶ夢 Mar adentro」でもそうでしたが、こう言う人のことを俳優になるべくして生まれてきたと表現するべきなのではと思う私(大絶賛)。
それとこの映画のコンセプトはもう一つ、愛と結婚という定義についてですね。
なかなか感慨深いものがあります。
というわけで、日本ではいつ公開になるかしりませんけど、昨今の世の中の歪みに疲れた方には見ることを心からオススメしたい愛の映画。
「コレラの時代の愛」
最後にハビエル扮する主人公が「生は、死よりも限りない」というような感慨を打ち明けますが、凄くこれが心底に焼きつきました。
至上の喜びを知った人間にとっては生きることこそ限り無さを感じさせるものなのかもしれないですね。
どうぞ見なさまにとってもそんな気持ちが醸される2008年でありますように。
by dersuebeppi
| 2008-01-04 20:30