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クジラ島の少女

息子が学校で見せられた映画なんだそうです。
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ある日、DVDレンタル屋へ一緒に行った時に脇から「この映画面白かったよ、ママも見てみなよ、クジラに乗る女の子の話だよ」と差し出されたんですけど、ちらっとカバーに書いてある粗筋を読んでみると「ニュージーランドの民族色を押し出した自然環境映画」という印象がして、「うーん、なんか今日のママはこういう映画の気分じゃないんだけど」と答えてしまったわたし。
「でも本当に面白いよ、ママが好きそうな!」と、彼にしては珍しくプッシュしてくるので、気乗りしないまま借りてきたんですが。

見ているうちに家の中の空気が映像の中と一体化したんじゃないか!?と思うぐらい、なんだか空とか海とか空気や風が、視覚を通り越して伝わる映像にまず引き込まれ、主人公の女の子の飾らない素朴さが痛々しいほど可愛らしいのとで最後まで一気に見てしまいました。
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マオリ族ってそれまで良く知りませんでしたけれど、彼らにとっての海洋世界の神聖さってのも把握できましたし、ニュージーランドの大自然やクジラみたいなスケールの大きな動物が用いられる為に、民族だ、伝統だ、男だ女だとのたまう人間のこちゃこちゃした感じがかなり具体的なコントラストになって浮き出されて、なかなか感慨深いものがあります。

どことなく「風の谷のナウシカ」に似ています。

それにしても子供ってどうしてこう、甘やかされない、むしろ世の中の様々な不条理さを突きつけられつつも、なんとかそれを乗り越えて懸命に生きている方が可愛らしく感じられるんでしょう・・・
中東やアジアや南米の、大人でもやりきれないような社会環境で生きる子供に焦点を当てた映画って結構ありますけど、映画世界じゃなくても実際こういう土地に行くと、本当にみんな一生懸命に生活してるし、ダレの子って言う前に自然の申し子として生きている!という感じが素晴らしいです。
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この映画のマオリの少女も、民族と伝統を要に歪みを醸しだす家族の中で懸命に生きていながらも、まさに自然の申し子というオーラがたっぷり出ていて、映像の中の空や海と同じ色のまま、他の登場人物とは重ならない雰囲気を始終保ってました。

いい映画見せてますね、こっちの学校。
by dersuebeppi | 2007-06-14 17:22

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