ポルトガル北部
2007年 04月 07日
只今子供の学校が「復活祭休み」中です。
復活祭休みってのはつまり、日本で言うところの「春休み」ってところなんでしょうけど、長いですね、2週間。
それだけの時間があるのだから、いっそ飛行機に乗ってブラジルだとかアフリカだとかに行きたかったんですけど、そうこうしているうちにイタリアのお姑さんから案の定「あら、そんなに休みがあるのなら、こっちにいらっしゃいよ」攻撃も掛かりだし、「い、忙しいんで!!」という咄嗟に出てきた口実上遠くへ行くことは諦めねばならなくなりました。
で、結局車で今まで行ったことのないポルトガル北部、Douro川付近やポルトガルで一番高い山のEstrela山脈やらを訪ねてみよう、ということになったのでした。
リスボンから車で3時間くらいですかね。
Douro川沿岸地帯はポートワイン等の葡萄が収穫されるところで有名で、山の傾斜が一面見事な葡萄棚状態。イタリアのチンクエテッレよりもダイナミックで、まさかこんなに規模の大きいものだとは思っていなかったのでびっくりしました。
泊まったホテルの窓の外の景色も、部屋に飾ってある絵もこの葡萄棚斜面に覆われた山。
こんなところになる葡萄を収穫するのは相当な気合入れないとダメなはずです。
いや、実際Douro川沿岸の葡萄収穫の過酷さはかなり有名なものらしいですね。
で、この川を3日間くらいかけて巡るクルーズもあります。
調度私達の前を、そのクルーズ船が通り過ぎて行きました。ここに生きるのは過酷でも、眺める分には確かに最高の景観であります。
我々の泊まったLamegoという街も、時間の経過が齎す様々な物質的現象をそのまま残してある、赴きたっぷりのところでした。
教会の外観も中もなんとも強烈な重みを醸すものがたくさんです。イタリアの教会なんかでは感じられない、ちょっとこう、スピリチュアルさが深めの空気っていうか・・・
街をゆく買い物帰りのおばさんも気合入ってます。
あと、世界的にも有名なポルトガル産ワイン「マテウス」の街も訪れました。
ボトルのラベルの描かれているお館、ここにあったんですね・・・ へえ~
っていうか、この街はこの建物とあと数件の家があっておしまい、って感じのこじんまりしたところでした。世界に名だたるマテウスの生産量を考えると、随分謙虚なたたずまいの街です。
それから、ポルトガルで一番高い山脈エストレラ。
ここはポルトガル屈指の絶品チーズで有名なところですが、冬はポルトガル人憧れのスキーのメッカ。実際頂上付近まで行くとまだ雪が残ってました。
細くて長いピンカーブがセーターの網目のようにいつまでも続き、普段酔わないわたくしも終いにはストップを掛けてしまうほどでしたが、とりあえず国で一番高い山をたずねた安堵感には見舞われました。
エストレラ制覇!(って歩いて登ったわけでもないのに・・・)
でも、なんで高い山があると登ってみたくなんでしょうね・・・
帰りに窓から外を見たら、猫みたいな雲を発見。
最初はクマに近かったんですけどね。
で、この後首がどんどん伸びて引き千切れてしまいました。あっけないですね、雲の形って。
今回の旅の収穫;
べっこう飴の味のする超素朴なアメと、「世界各国で数々のメダル受賞」とどうみても80年は経っていそうなパッケージに記してあった、これまた超素朴なクッキー。
添加物一切無使用。
たいして美味しくないんですけどね、こういうものこそポルトガルくらいででしか食べれないものなんじゃないかって気がします。
今回の旅もこの菓子のように、素朴だけど歴史の深みたっぷり、って感じの旅でした。
by dersuebeppi
| 2007-04-07 03:44