古今東西の風呂考察
2007年 02月 14日
中東に暮らしてた時、とある町でむりやり「ハンマーム」という公衆浴場に引きずりこまれたことがあるけど、あれは「浴場」ではなくてサウナに近いものがあった。
みんな弁当とかを中に持ち込んで、下着姿のままそこで日がな一日座り込んで過ごすんだそうだ。でもこれはちょっと日本の風呂のくつろぎ方と違う。
うーん、時代を無視していいのなら、匹敵できるのはうやっぱり古代ローマ人だろうな。無類の風呂好き。帝政期にはローマの町だけで千を越える公衆浴場があったそうだ。
形式は、まあいろんなのがあったみたいだけど、冷たい水に入るか泳ぐかして、その後にサウナみたいなので温まって、最後に高温室ってとこで40度くらいの湯船につかって、最後はまた冷水浴だったらしい。
でもとにかく風呂無しの人生なんて彼らには考えられなかったみたいで、午前中で仕事を終えたら横になって長い昼食、で、そのあと「じゃ、そろそろ行きますか~」と皆で公衆浴場に繰り出す毎日だったそうだ。
日本の公衆浴場との違いはまあ、造りがゴージャスな総大理石だったりしたことが一番に取り上げられるだろうか。
最終的にはこのローマ風呂、今の日本のスーパー銭湯みたいな一大レジャーランドに発展していくのだそうだが(売店、レストラン、図書館、でもって風俗のお姉さん方もいたらしい)、キリスト教の発達と共に衰退。
私がかつてTVのレポーターで様々な温泉に浸からされていた時のお決まりのコメントに
「ああ、もうほんっとに日本人でよかったよ!」ってのがあったんだけど、これと同じ感慨を得たローマ人もきっと少なくはなかっただろう。
「ああ、もうほんっとにローマ人でよかったよ」と思ったローマ人、たくさん居たはずだ。
なんでこんな考察をしてるのかというと、ただ単純にうちに風呂がないからです。
家を建てるなら、悪いけど風呂を中心にした家にしたいです。
風呂中心の生活、思い描いただけでも素晴らしいです。
これ、どこぞが復元した古代ローマの風呂の様子。
イギリスのバースにある、古代ローマ温泉。
日本の銭湯にはこの籠ですね、やっぱり。
by dersuebeppi
| 2007-02-14 20:48