ポンピドゥーセンターでのあれこれ

 




 昨夜ポンピドゥーセンターで行われたトークショーと『亡霊ディナー』で古代ローマ・日本怪物妖怪亡霊比較文化についての発表をしました。

 
 トークショーでは「日本は海外のメディアの評価によって自分たちって凄いんだ、と思いたがる傾向があります」だの「出版業界と作家の契約のあり方は先進国とは言い難い」などと辛辣な発言をするも、どうも同時通訳の方はそれをオブラートで包んで表現してくれていた模様。


 海外では日本文化に妄想や憧れを感じている人に水を差し、日本ではイタリアに妄想や憧れを抱く人に水を差す、そんな立ち位置の私ですが、もともとどの国も全て私にとっては世界の中の一部分であるわけで、スキキライというジャッジの対象でもないから、こういうこと平気で喋れるのだろうなと改めて実感。

 




 亡霊ディナーはなんというか、おちゃらけおふざけな私にはちょっとカルチャーショックなくらいイベントも食事も洗練されていて、アーティスティクで詩的なディナーを前に、田舎から出てきたお上りさんのように、途方に暮れてしまったのだった。そして心の中で「ああ、水曜スペシャルの川口探検隊や宜保愛子の動画を流せば良かった!」と後悔。


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 発表の結論
 現代のイタリア人が亡霊の存在を信じなくなったり怖がらなくなったのは(幽霊の話をすると大笑いされる)、浴場文化が廃れたのと同じタイミングで、キリスト教の支配が始まり、人々が死後の怖いものを全て悪魔に置き換え始めたあたりからではなかろうか。

 実際,イタリアにもヴェネチアに有名な幽霊屋敷があり、そこに暮らす物は呪われて死ぬといわれていたりするから、完全に死霊への恐怖が払拭されて切っているということではないようだけど。そういえば、私の暮らすパドヴァ近郊にも、幽霊の現れる館ってのがある。でもあまり皆信じてはいなさそう。

 まあそれはいいとして、自分でも怖い心霊写真がスクリーンに大写しにされ、夜は思い切り腹を壊しました(多分原因は休み時間に飲んだココア か、前の番に楽しい仲間達と飲み過ぎたせい)。

 何はともあれ、この機会に素晴らしい方達とお会いできたのは大変嬉しゅうございました。

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 以上パリ滞在報告。


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by dersuebeppi | 2018-09-10 00:18

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