「アレッポ 最後の男」
2018年 03月 05日
本日はアカデミー賞の授賞式だそうですが
まあ賞を得ても得られなくてもここに素晴らしいドキュメンタリー作品がノミネートされているのでご紹介します。
タイトルは「アレッポ 最後の男」
ドキュメンタリー映画というのは、ときにどんなフィクションでも叶わないインパクトを生み出しますが、私にとってはこの作品がまさにそれでした。
ナレーションはありません。余計な説明もありません。
内容はただひたすらアレッポという今では悉く破壊されてしまったシリアの古都で、爆撃の瓦礫の中から人々を救う運動に携わる現地の人々の間で交わされる言葉と、周辺の有様が映し出されるだけ。
自分がシリアに暮らしていたことも、シリアの人々と交流のあったことも、このドキュメンタリーにただならぬものを感じた大きな理由のひとつかもしれませんが それ以前にこのようなドキュメンタリーを撮ろうと思い、実際に撮った人がいたこと、そしてこのドキュメンタリーを撮ることをサポートしてくれた人々やバックグラウンドを思うと、何より深く気持ちを揺さぶられます。
成熟した人々の意欲と理解が重ならなければこんな壮絶な作品は生まれなかったでしょう。
今年は主要ノミネート作品も同性愛、人種差別を扱ったものが並んでいます。まるでトランプ大統領に何かを訴えかけるかのようなセレクトです。
アカデミー賞に対しては特別強い思い入れがあるわけではありませんが、ここに並ぶ作品が人々に影響力を与えることには間違いありません。
「アレッポ 最後の男」もそんな中、賞とは関係無く、世界の多くの人に見てもらうべくして生まれてきた作品だと思います。
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by dersuebeppi
| 2018-03-05 09:29