WC 本日千秋楽
2016年 09月 18日

9月9日に始まって、今日はもう千秋楽。
毎日あの激しい舞台を繰り返すのは本当に大変だったと思いますが、s**t kingzのみなさん、本当にお疲れさまでした!

初めてダンスの舞台の原作・脚本を書かせてもらっただけでなく、今回初めてじっくりと「ダンス」という世界とも接した私ですが、言葉の代わりに踊りだけで2時間近く物語を表すという、その厖大な肉体的エネルギーを要する表現の力には度肝を抜かれました。
頑張れば頑張る程運動不足を促す漫画や文筆という表現とはまるで正反対の世界。一度のステージでいったいどれだけのカロリーを消耗することになるのでしょう……
バレエも結局体を使った表現の舞台なわけですが、バレエのように音楽の情動性やダンサーの体のしなやかさを操った動きで繊細な感情を表すのとちがって、s**t kingzのようなヒッピボップで話の進行を表現するのはなかなか容易な事じゃなさそうだと思っていました。

しかし、彼らはこのストリートダンスというスタイルで、最高のクオリティの舞台を作り上げたわけです。
高品質の踊りによって醸される、最高にバカバカしいファンタジーとお笑いのストーリー。
バスター・キートンが大好きという彼らなだけあって、ストリートダンスに拘らず、無声映画的な動きや往年のミュージカルやコミカルな振り付けも混ざっているのがまた素晴らしかった。
ステージからずっと笑い声が響いている中、私は彼らに自分の作った無謀な話をこんなに素敵にしてもらって「ありがとう!」と何度も感謝をし続けておりました。
メンバーも「漫画はダンスの参考になるので良く読む」と言っていましたけど、こちらこそ、このたびは、本当に良い経験をさせて頂きました。

分野の違う者同士のコラボが齎す触発の関係の贅沢さ。
彼らの舞台はこれからも日本の別の場所で繰り広げられる予定ですが、私も自分の分野で今回もらったエネルギーを存分に発揮させていきたいと思っております。
ありがとう、s**t kingz!
そしてお疲れさまでした!
9月10日付けのステージ・ナタリーの記事

by dersuebeppi
| 2016-09-18 12:43