手塚治虫文化賞授賞式などいろいろ
2010年 06月 02日
今さっきリスボンの家へ帰宅しました。
これからシカゴへ引っ越しする19日までおそらく私は馬車馬のように仕事をせねばいけないので、ブログも何気にぼーっとしている今この一瞬のうちに更新しておきます。
今回は手塚治虫文化賞の短編賞で賞を頂いたので、その授賞式のために日本へ行ってきました。
以前の漫画大賞のときはスカイプの巨大画面で鼻毛が見えてたんではないかと思えそうなくらいの大アップで授賞式に“参加”させていただいたんですが、今回は息子が手塚治虫命ということもあり、仕事も確実にシワ寄せ状態になるだろうが、数日間だけでも日本へ行って、アトムのブロンズ像を直接受け取ってこよう!と思い立ったんでありました。
しっかし、すっごいスケジュールでしたわ・・・
テルマエ・ロマエ関連のインタビューやらテレビやらが絶え間なく、数日の滞在中全く自由時間ナシ。この本が50万部売れてるって聞いても本屋を覗く時間があるわけでもなく、「は?あ、そうっすか・・・」という実感しかなかった私は、ハンマーで頭を殴られたような衝撃を受けました。
どうやら本当に売れているらしい。(印税とかどかっと入ってくるわけじゃないからわからんのですよ、実際)
人生には波ってもんがあると思うんですけど、今の私には人生最大級の大津波級の波がきてて、私は完全にそこで波に飲まれて溺れ死んでるような様子です。ほんとです。
「あんた、今波に乗ってるねえ~」と言われますが、乗ってません。まさに「溺れて」いるのです。
でも、素敵なことも確かにいろいろあるわけで、苦しいばかりでは当然ありません。
今回の授賞式では仲良しマンガ家友達に来ていただけたし、お世話になっている雑誌の編集さん達全員にもきていただいたし、なんと角川の会長様にもお会いしたし(びっくりした・・・)、手塚真さんや竹宮恵子先生や岡野玲子さんにもお会いできたし、夏目房ノ介さんにもちらりとお声をかけて頂いたし(ちなみに「おもしろいけど、これ、賞とか取っていいのかい?・・・」いや、ほんとにそうなんですよ、ズバリその通りなんですよ!!)、その後の3次会の打ち上げではほんとに素晴らしいビームの作家さん達(ほんっとにみんな素晴らしい人たちで作品も素晴らしくて、こんな中に混ざってマンガ描かせてもらってるのかと思うと泣けてくる。須藤真澄さんとはずっとずっと会いたかったから感激した)と会えたし、さそうあきらさんにも会えたし(大尊敬)、
ここには書き出せなきくらいの興奮の出会いがいろいろあったわけですよ。
あ、あと、奥村編集長のスーツ姿も拝めたし。
最初その姿で現れた時は誰だかわからんかったです。
そして特筆すべきことは市川春子さんとお見知りおきになれたことですかね・・・
「虫と歌」は私も大大大好きだったので、今回新生賞を受賞した彼女を会場で見かけたら絶対に声をかけようと心してました。
時間も限られているからと構えていたわりには、なんだかいろいろと変なタイミングで授賞式の後もあちらこちらで彼女と遭遇し、電車が一緒になったり、おかげであれやこれやとお話できてよかったです。嬉しかったです。今度北海道へ行ったら三宅乱丈と3人で飲もうということになりましたが、あんな清らかな感性を持った作家さんを三宅とワタシの毒気で傷めつけることのないよう気をつけなければいけないと思いました。
それとそれと、授賞式の次の日は横浜美術館でやってる「ポンペイ展」に再び足を運んで「Newsゼロ」の撮影と、同志社大学の坂井先生といろいろ対談。面白かった!!!! やはりローマのエキスパートの方と一緒にお話しすると全身の細胞がふつふつと興奮で湧きあがります。
今度はポンペイでお会いできますように!!
そのあとは中華街で奥村編集長と、奥村編集長を支えるビームの若くて優秀で大変美しい編集者のAさんと、いつもテルマエを影からがっしりサポートしてくださっているエンターブレインのKさんと4人で飢えた犬のように飲茶を喰らって帰宅。
それからはえーっと・・・
全部描くと凄いことになりますからはしょりますが、
「王様のブランチ」でワタシをまず初めてTVで紹介して下さった早稲田の市川真人先生とお会いしたり、放送作家の鈴木おさむさんに会ったり(まだ言えませんが、ちょっとお仕事を一緒にやることになりそうでして)。
それが成田へ発つ前の出来事か。
あ、その前の日は読売新聞のCSテレビの撮影もありました。
っていうかもう、なんかとにかく働いた!! 働きまくった!! 喋りまくった!!
そんなわけでものすごく密度の濃かったワタシの日本での数日間でございました。
余談ですが、成田で預けた荷物はパリで紛失しました。
手塚賞のブロンズ像は頭が尖っていておそらくセキュリティーチェックで凶器として引っかかるだろうからと、最後まで悩んだ挙句に編集部から送ってもらうことにしたんですが、ほんとにそうしておいてよかった。
鞄と一緒に無くすところでしたよ・・・
とにかくワタシのどたばた大騒ぎにお付き合いいただいた皆様、本当にありがとうございました&お疲れ様でした!!
by dersuebeppi
| 2010-06-02 20:32