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松田画伯と清田聡さん滞在中、はっきり言ってうちの猫にとっては「オレ様祭り」状態だったのではないでしょうか。

かつでエジプト人は猫のために隣街と戦争すらしたそうですけどね、なるほどね、こうやって人間の正常な脳をどんどんダメにしていくわけか・・・

子供がPCを使っているときは画面の前に座り、
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私の原稿の上に座り、
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そして置き土産漫画を描いている松田さんの上に座る。
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それでもその場をどきなさい、とは誰からも言われない。

この家の人間すべての視点がこのオレ様に向けられていなければならないわけです。
オレが世界の中心なんですよ、とにかく。

可愛がられすぎて、2人が帰った今はすっかり傲慢な、謙虚さのけの字もない猫になってしまいました・・・・

それでも許される。

猫ってほんとにどうよ!?
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# by dersuebeppi | 2008-09-30 07:16
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置き土産としてこんなにステキな漫画を書き残して行って下さいました・・・

松田洋子さんのうちの猫ゴルムへの惚れっぷりは相当のものだったようで、一緒に暮らすわたくしにさえ描写できないゴルムの雰囲気をこの漫画では確実に、そして忠実に捕らえております。
さっすが、すばらしい!

日本ではお忙しい毎日を送られる漫画家のお二人ですが、2008年で初めてペンを握らなかったのが今回のリスボン旅行期間だったそうです。
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にもかかわらず締め切り漫画と格闘するわたくしを慈悲深く手伝ってくださったり、シカゴの夫のためにもこんなの描いてもらったり(うちの夫は戦車好き)、せっかくこんな遠くにまで来たのにふたりは結局漫画を描き続ける羽目になりました。すみません、でもありがとう。

ちなみにこの松田さんと清田さんはプロ集団同人誌、「赤い牙」の編集もなさってまして、私も5,6,7号に古代ローマやシリアをテーマにした漫画載せてます。
ご興味のある方は、こちらで入手できますので是非お読みくださいませ。
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# by dersuebeppi | 2008-09-25 16:27
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原稿の締め切りだの来年の渡米の準備に伴ういろいろと面倒な問題の処理など、リスボンのさわやかな青空に反比例した生活が続いております・・・
はあ、疲れた。

そんな日々の最近のできごと。

日本から持ってきた、特大キャベツスライサー。
これを手にしたとき、うわあ、もし間違って自分の指も一緒にスライスしてしまったら相当痛いだろうなあ、と条件反射的にシュミレーションしたわたくしでした。

えっと、今日で事故後4日目になりますね。
ベッピがシカゴに帰る前の日だったかしら。

アメリカでダンキンドーナッツしか食ってない彼にとりあえずトンカツでもたらふく食べてってもらおうと思い立ち、早速キャベツのスライスをこのギロチン型の便利器具で作り始めたわたくし。

あまりにも細い美しい千切りがいともかんたんに出来るを見て、何やらそこにちょっとした開放感のような、悦楽のような、なんとも言えぬ心地よさを感じてしまい、つい必要以上にスライス続行。
たくさん作っておけば、まあ後でも食べられるしね!なんて思いながら。

うわあ、便利だわあ~、人間の知恵ってたいしたものだわあ~、と便利品としては到底新しいとは言いがたいこのスライサーのしゅっしゅっという感覚に酔いしれていると、突如妙な感覚が指先に。

そう、今まで空気に触れたことの無い肉がはじめて外気に接して産声を上げたような・・・(むちゃくちゃな形容だ)

一瞬何が起こったのかわからなかったのですが、よく見ると右手のキャベツを持っていた右手薬指の先端が平べったくなっています。指の先端って丸いじゃないですか、あれが台形になっていたわけです。

一応このスライサーにはスライスする野菜に当てるプラスチックが付いていて、指の事故は避けられるようになっているのですが、私はいつものことですが、そんな道具のことなど無視してスライスしてたんですね。だめですよね、ほんと。

指が切れた程度なら、まあいづれくっつくだろう、って思えるのですけど、今回のこの傷口に関してはさすがの私の脳みそもなかなか「まあいづれくっつくから」という楽観的な思い込みを消化できず、そのうち情報処理能力が狂ってきてそんな思い込みはたちまち吐き気と眩暈にとって変わられました。
噴出する血の量もちょっと今までになかったかんじ。
どんなにティッシュをあてても真っ赤になります。
「指をつめるってのはこういう感じなのかしら!?」などという思いが頭に浮かびます。

でも、これをベッピに見せたらまた私のそそっかしさを非難されるんだ、と思ってひたすら自分ひとりのちからで何とかしようとするものの、やはり黙っていられなくなって「指切っちゃった」と告白。

見せてみろといわれて恐る恐る傷口を見せると、瞬時に「うわっ、これ病院だよ、病院!!」という案の定の対応。

まあ、それからは・・・

救急病院ってほどでもなかろうと旦那を説得し、しかし近所の病院へ行ったら2時間も待たされ、血もすっかり止まったところでやっと診察。「まあ、いづれ新しい皮膚が出てくるからそれまでの辛抱ね」と一応応急処置をされて帰ってきました。今はもう、痛みもだいぶ和らぎましたが。

右手のペンを持たない薬指でも怪我をするとなんかこう筆圧がうまく分散されず、なかなか絵が書きにくくなるということを実感。締め切り前のこんなときに・・・・
すべてはトンカツを作ろうと思い立ったせいだ・・・

スライサーですが、せっかく持ってきたのでまだ使おうとは思いますけど、でもほんっとになんっていうか、まあ、便利なもの、車もそうですけど、危険と隣り合わせな代物が多いですよね。そそっかしいひとは特にね。
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# by dersuebeppi | 2008-09-16 16:55

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今回を逃したらまたいつチャンスがあるか分からない、夫の実家に滞在中そう思い立って急遽ローマとその近郊2泊3日の旅に行ってきたのですが、今回のテーマは春休みに訪れた南部スペインのイタリカという、古代ローマ五大賢帝のひとりハドリアヌスの生まれ故郷を発端とする、彼の人生の道筋を更に辿ること。

場所はローマから車で20分ほど離れた場所にあるTivoliという小地方都市の近郊にあります。

気温35度の炎天下、北イタリアのバッサーノから車を5時間半かっとばして、そのままの足で別荘跡地へ。

ここはハドリアヌス帝が旅で魅了された風景を再現しようとして作ったのがこの別荘ということなのですが、やはりそれまでの既存の古代ローマ建築のステレオタイプなコンセプトからは大きく違いが見られる、独創的皇帝の嗜好があちらこちらに伺えて、たとえ熱射病になりそうなリスクを背負いながらであっても見ていてわくわくします。

暑くて疲れてキレ気味になっていた息子も、私と夫の興奮気味な様子を見てて完全にあきらめたのか、途中からはもうすっかり黙って後を付いて歩いてきました。
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まあ、何に一番驚いたかっていうと、別荘だって聞いてたからある程度の広さのお屋敷跡地を想像してたのですが、ここはもうひとつの立派な都市ですね。
こきたない際限模型があったのですが、これを見て頂いただけでも雰囲気がお分かりになるのでは。
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あと、ここは偏屈ハドリアヌスがひとりきりになりたい時のために作った、自分用の空間なんだそうですが(小さな住居空間)、水に囲まれています。自分がそこへ渡るときだけ橋を渡すのだそうです。

この別荘がいかにゴージャスをきわめていたのものなのかは、未だにあちらこちらに見られる床のモザイクやタイルや大理石だけからでも十分伺いしれます・・・・1800年以上も前のものだとは思いがたいデザインです。
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ハドリアヌスは風呂好き皇帝としても有名でしたが、この敷地内にも3つの浴場がこざいました。
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っていうか、このスケールのでかさ・・・これ全体がひとつの浴場。
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でもって、今も剥がれずに残っていた風呂の壁や天井を覆っていた漆喰装飾。なにこれ・・・
これを再現するとハリウッドスターのお屋敷も顔負けな浴場になることでしょう。
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暑さで立ちくらみを感じながらも、息子の着ている古代ローマに対して劇的にミスマッチな「映画20世紀少年、8月30日、終わりが始まる!」の背中のロゴを視界の端のかすめつつ、精神力だけを頼りに進んでゆきます。
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するとやがて美しい彫像(とくに男性のね☆)が配置されたこのステキな池に到達します。
これはエジプトのナイルを想定したものらしいです。ナイル川といえば、ハドリアヌスはここで大事な愛人であるギリシャ青年のアンティノウスを失っているのですね。彼にとっては忘れがたい場所のひとつでもあるわけです。
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この池を見ながらハドリアヌスは晩餐をしていたのだそうですが、皆さんもご存知のとおり、ローマ人ってのは寝そべって食事をとりますね? なんと石でつくられたその寝そべりベッドがのこっているざます。半円形になっていて、中心にハドリアヌス、そして位のグレードによってどんどん下のほうまでお客やらなにやらがずらーっとここに横たわり、目の前に広がる美しい景観を見ながらごはんをいただいていたんざます。
(後ろの小部屋で食べたものを鳥の羽で喉の奥を刺激して吐き出し、そしてまたじゃんじゃんご飯をいただくという、食=食欲、ではなく食=味覚な食べ方も有名ですね)
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すごいですね・・・
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ハドリアヌスからはちょうどこんな景観が見えていたのですね・・・(手前のは天井の塊が落ちたものなので、これは無かったってことで)
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当時の道路も残っていたざます。

そんなわけで35度の炎天下の中、熱中症にもならずにホテルへ無事到達した私たちですが、その後は全員死んだように身動きできなくなったのでありました。
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# by dersuebeppi | 2008-09-12 06:41


慌しさに身も心もゆだねて過ごしていたら、ぜんぜん仕事ができないまま時間が流れていた、という実につらい現状と直面し、数日間でそれをどう処理しようかと今途方に暮れている最中です。

日本から帰ってきて、すぐにイタリア行って、夫の実家でまた怒涛な日々を数日すごして、それからローマ方面にどうしても取材に行きたくなって行って。
日本でもイタリアでも決してステキなバカンスをしていたわけじゃないのに、怠けて過ごしていたかのような、この仕事のたまりっぷり・・・
しかもシカゴから旦那が一時帰国しているのはいいものの、「アメリカでは毎日ダンキンドーナッツしか喰ってないので、何か美味いものを」とかリクエストされ、疲れているからだに鞭打って手料理を作ったり。
ああ、夫ってこういうとき面倒くさいもんだ。ダンキンドーナッツで十分じゃないか!と、内心ヤケクソ気味なわたくし。

夏休みをしたつもりなど全くないのに、夏休みは終わった様子です・・・

あ、でもローマは死に物狂いで歩き回ったおかげでなかなか良いものたくさん見れました。今までも何度と無く訪れた街ですが、やはり見たいものが具体的にあるのと無いのとでは滞在の密度も変わってくるものですね。
それについてはまた後日。




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# by dersuebeppi | 2008-09-09 06:24

新刊出ます!

実は只今日本に滞在しているのですが・・・・近所へお買い物すら行けない慌しき日々を過ごしております。

しかもあと一週間でポルトガルへ帰らねばならず、その直後にはイタリアの夫の実家へあずけているネコを引取りにもいかねばならず、めまぐるしいスケジュールは9月の半ばあたりまで続きそうな気配でございます・・・
なんかこう、もっとニッポンの夏休みらしいことをしたかったと思うのですが・・・次回の帰国の予定は全く見えないので何とも心残りの多い気分でございます。

そんな中、明日わたくしの新刊「それではさっそくBuonappetito!」が発売されます。

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去年から今年の春まで講談社のBethおよびKissで連載していた、モーレツイタリア家族の料理バージョンみたいなエッセー物でございます。

どんなにお料理がしたくない時でも、そこそこのもの(イタリア料理、ポルトガル料理、ブラジル料理など)が「アッ」という間に作れるというレシピ付き。
エッセーの内容は、そのレシピの料理にちなんだおばか話が中心になっております。
巻末にはうちの旦那から「是非描いて欲しい」と言われた海外での食事マナーに関する書下ろしもございます。

もしよろしかったらどうぞご覧ください。
まあ、何がしかの形で皆様のお役には立ってくれるんではないか、とは思うのですが・・・

それとあと雑誌の連載関係に関しては・・・

今発売中の講談社KISS+(キスプラス)に北海道を舞台にしたルミとマヤ最新作、
まもなく発売のぶんか社「別冊本当にあった笑える話」にもエッセー漫画掲載中でございます。

古代ローマ比較文化風呂漫画は6月末に既にコミックビームの担当編集者様にお渡ししておりますので、掲載が決まりましたら追ってこちらでお知らせをいたします・・・
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# by dersuebeppi | 2008-08-10 09:45

仕事におぼれる日々

ずっと更新を怠ってしまっておりました・・・

最近の主だった出来事といえば、旦那がとうとうポルトガルを後にしてアメリカへ発ってしまったことでしょうか。
正確にはここリスボンから愛車のランチャにすべての彼の荷物とわれわれの愛猫ゴルムを詰め込み、2500キロの道のりをとりあえずイタリアの実家へ、それから一週間ほどした後でいよいよシカゴへ向かう、というスケジュールになっておるようです。

結婚してから今まで朝から晩まで家で顔を突き合わせてきた旦那と一年間離れて暮らすことになるのですが、当初は「ああ、やっと生き抜きができるわい~ 家事も適当でいいんだ、ばんざーーい!禁止されてるスナックも食べ放題してやるんだからもう!」と浮かれていた私、先日奴を見送ったとたん、予期しなかった底なしの寂しさに見舞われてしまいました。
来年の今時期にわれわれがシカゴへ引っ越す日まで、この状態でいなけりゃいかんのです。一年、長いっす。

なんせ猫まで一緒に行ってしまったわけですからね・・・せめてあの毛に触れたら、この喪失感からもかなり癒されるはずなんですけどね・・・8月の末に日本から帰ってきてイタリアへ迎えにいくまでそれもできないなんて。とほほ。

いや、まあでもがんばらないとね。
私もはっきり言って仕事がどっさりなもんであんまり寂しさの余韻に浸ってられる場合じゃないんすよね。
っていうか、ほんと、かなりヤバいです。すっごくピッチ上げないと、予定まで仕上げるべきものが仕上がらなさそうというか・・・ははは・・・
大丈夫かしら☆

というわけで最近のお仕事:

ただいま製作中、指に水ぶくれできるほど書き込んでます、ローマ風呂マンガ第二段。
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今月8日発売のKISS+に掲載される「ルミとマヤ」、今回のエピソードは個人的に気に入ってますんで、どうぞどこぞでお見かけになられたら読んでやってくださいまし。
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# by dersuebeppi | 2008-06-06 22:57

Praia secreta

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何週間前か、旦那とリスボン近郊をドライブしてて偶然見つけた『イルカ湾』という浜辺。
最近まで通行止めだった山の道を行かねばたどり着けないので、ほとんど誰も知らない所みたいです。

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ここは大西洋に直接面しているわけでなく、内陸に向かって広がる湾の中の浜なので、海の様子も実に穏やかで、その名のとおりイルカも生息しているそうです。

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初めてここへ来てまずびっくりしたのがこの水の透明度!!
ここはサンゴ礁の海か!?と見まがう程の美しさ!!

本日ポルトガルは休日、しかもリスボン近辺の気温は31度。
もう海に行くしかないよ!! というわけで、本日の仕事のノルマを無視していざこの『秘密のビーチ』へ家族で出かけてきました。

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息子は透明度100パーセントの海水を見ていても立ってもいられなくなり、「泳いでくる!」と飛び込む勢いで中に入っていきましたが、その見た目には想像もつかない冷たさに悲鳴。

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そう、見た目はサンゴ礁でもまだ4月の大西洋の海は冷たいざんす・・・・

まあそれでも最終的には無理して入ってましたけどね。せっかく来たんだしってことで。
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旦那がシカゴへ経つまであと僅か。そんな中なんだかひっさびさに休日らしい休日を過ごしたという満足感でいっぱいですが、明日は今日の分の仕事もやらなきゃいけません・・・・ うう。

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# by dersuebeppi | 2008-04-26 05:55
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仕事がいつまで経っても終わらないっす・・・
日本のゴールデンウィークのせいで締め切りがいろいろ繰り上がってるせいもあるんでしょうが、なんか外が28度とかで、毎日晴天で、しかも窓から潮の香りの風が吹き込んできたりして、めちゃくちゃ仕事に集中でき難い雰囲気になってるざます!!
が、がんばらなきゃ・・・
仕上げなきゃいけないネームが2本。ファイト!!

ところで前回までのスペイン旅行の続きざます。

何が宿泊先のホテルで起こったのか、といいますと・・・

実は私たち家族はこのような小旅行に行く時、いつもペットの猫を持参していくんですが、ホテルを予約する場合は当然ペットタブーのところは避けて選んでいたわけですね。
または連絡して「子猫ちゃんが一緒なんですけどいいですかね?」と断り、承諾を得ておく(実際は大猫ですけど)。それでダメだった例ははっきりって一度もなかったんですね。

まあ今回もそんなわけで深く何も考えずに猫を持って行ったら、フロントで「ダメです」と即答。
ホテルのサイトにはペットの項目は空欄で何も書いていなかったんで「これきっと大丈夫だよ」って楽観してたんですが、そこは世界に名の知れた大型チェーンホテル。ロビーにもアメリカ人がぎっしり。ああ、これは確かにダメだなとその場で納得した我々に「猫はガレージに置かれている車に入れておいてください」と指示してくるフロント。
地下の狭い、しかも排気ガスが充満したそんなところに猫を2晩も置いておくわけにはいくらなんでもいきません。
とりあえずセビリアのペットホテルを探してもらってそこに急遽猫を連れて行くことにしました。

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                          うちの猫
 
セビリア近郊の何も無い広大な土地にぽつんとあるペットホテルに猫を預け、再びホテルに戻ってきて、そして翌日古代ローマ遺跡イタリカへ。
散々歩き回り、近所のサンティポンチェとかっちゅうイタリカの現在形のしょぼい村で死ぬほどまずい飯を食べて体力気力全て抜かれた状態でホテルへもどったのですが、2枚あるカードキーが何べんトライしても開きません。

おかしいなと思ってフロントへ「磁気がおかしくなってるみたいなんですけど」と言いに行くと「あんたたち、ゆうべ猫を部屋に入れたまま寝たでしょ。ペットホテルに連れて行くふりして、後でまた取り戻しにいったんでしょ。今朝ベッドメーキングがあんたたちの部屋で猫を目撃したというから鍵は使えなくさせてもらいました」
とエラソ~に言い放つオバサン。

・・・・
ふだんめったに他人に突出した憤りってのを感じることなんて無いんですけどね。
このときは違った。
特に旦那がヴェビオス火山の如く大噴火を起してしまいました。
でも当たり前ですよ・・・
な、なんていう言い草!? っていうか、猫見たって何!? 幽霊!? ホテルに止めてもらえなかった我らがゴルムの生霊か!?!

その場でペットホテルに電話をしてフロントとしゃべってもらい、確かに猫は夕べからペットホテルに居たことが実証されました。
一気に青ざめるフロントの者たち。
「支配人を呼びなさい」と表情一つ変えずに指示する旦那。
奥からしょうぼそーなオッサンが出てきて支配人だと名乗ります。
「あんたが、この場できちんと誤ってくれるまで、ここから動きません。さあ、謝罪してください!」

オヤジ、すぐに誤りました。
でもどこか釈然としない様子。

「あなたのお名前を伺ってもよろしいですか?」と旦那。
支配人、一瞬ためらってから自分の名前を紙に書きました。
それから旦那はフロントの女性の名前、ベッドメーキングの係りの名前を全て確認し、紙に描いてもらい、「これからこのホテルの総責任者宛に手紙を書かせてもらいます」と一言。

宿泊者アンケートに「支配人は解雇するべきです」とでっかく一言。

手紙はまだ書いてませんが、「俺は本当にやる。あんな屈辱は許せない!」と未だに憤っております・・・・

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なんていうんだろうなあ、セビリアには何度も来てますが、来るたびに著しく観光化してる様が肌で感じられるというか、地元のお店やレストランの対応も、昔住んでたフィレンツェが見る見るうちに「何もしないでも金が入ってくるからサービスには努力しなてくもいい街」的な横暴さを膨らませていった雰囲気を彷彿とさせるものがあって、ちょっとがっかりしたというか。

街中に溢れるアメリカ人の観光客の多さにもびっくり。
夕飯に食べたタパスも「うん、まずい!!」
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これからどんどんエスカレートしてくんでしょうねえ。


という苦々しさを抱えて3日目に猫を迎えに行き(ペットホテルでの待遇は最高だったらしい。日の当たる一番いい部屋をあてがわれていた)、そのままポルトガル南部の温泉保養地Monsiqueへ。

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温泉って言っても日本のソレとは全然ちがいます。
暖かい湯に使って「ああ、染みるワイ」というような場所ではありません。
でっかいプールがあって、それがジャグジーになってて、水温32度。さむいんだよ!!
広いプールなので泳いだら起こられました。「ここは保養にくるところ。激しい行動は避けてください」だそうです。
仕方ないから蒸し風呂とサウナで体を温め、ホテルの部屋に戻って蛇口から出てるのも温泉水だというのでバスタブに湯をためようとしたのに湯が出てこない!!
なんったる・・・・
「時間帯によってお湯に出量が下がる場合があるのでお待ち下さい」
って、朝まで待ってもぜんぜ湯は出ず。

苦い!!! ポルトガル初めての温泉体験にしては苦すぎる!!!
っつーか、寒いよ、体が・・・ なんで温泉でこんな思いをせにゃ・・・

でも近所の村で食べた「黒豚のヒミツ」は今までで最高に美味しかったです。
せめてそれくらいでも得した気分にさせてもらわんことにはお話にならんですからね

という、今年の我々の復活祭休暇でございました。
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# by dersuebeppi | 2008-04-04 21:08
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たった4日間旅行に行っただけなのに、何なんだ、この溜まりに溜まった仕事は!?
という状況の中で迎えた4月・・・ 今月また私は一つ年を重ねねばならんです・・・ 
時間経つの早過ぎ。

スペイン南部セビリア近郊の古代ローマ遺跡、「イタリカ」の続きです。
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イタリカはもともと、第二次ポエニ戦争で戦ったローマ人退役兵のために将軍スキピオ・アフリカヌスが設計した街なので、ここに入植したもともとの人達は皆イタリア生まれのローマ人だったそうです。
だからここ出身の2人の皇帝トライアヌスもハドリアヌスももともとはイタリア半島の血の人間。
ハドリアヌスに関してはその名前からも把握できるようにアドリア海沿岸のハドリアという街出身の家系だったようです。

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気候も温暖、海もさほど遠くなく、肥沃な大地。豊かな自然。

この素晴らしい環境の中で皇帝ハドリアヌスは10歳までのびのびと育ちますが、父は彼が10歳の時に既に亡くなってしまいます。その後同じイタリカ出身でハドリアヌスの後見人であり、ローマに暮らすトライアヌスに引き取られたハドリアヌスはイタリカとは大違いの大都会で教育をされることになりました。

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ハドリアヌスはもともと利発な少年だったので首都ローマでもそれなりに適応できたんでしょうが、この時期からギリシャ文化に執拗に入れ込んでしまい(要するにギリシャオタクという雰囲気だったんでしょう)、それを「軟弱だ」と解釈したトライアヌスによって14歳の時に再びイタリカに戻されてしまうんだそうです。

その後また17歳でローマへ戻り、以降ハドリアヌスがイタリカの地に戻ることは二度と無かったそうですが・・・

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今、実は日本から「篤姫」を録画して送ってもらってまして(突然話は変わりますが)、こう一国の要に繋がる血を引いて生まれてきた人ってのは、ほんとにある意味我々が一生感じる必要のないような決断や運命に逆らえない諦めみたいなものを強いられて本当に大変だなあ、と思って見てます。
ハドリアヌスも「後ろには戻れない一本道」を意識してその生涯を貫いたのでありましょう。

篤姫の鹿児島訛りじゃないですけど、ハドリアヌスも終生ヒスパ二ア訛りが言葉から抜けることなく、周囲から揶揄されてたそうで。

ところでハドリアヌスといえばギリシャオタクだっただけでなく、建築家としてもその才能を発揮した人ですが、ここイタリアの下水道も彼自身によって設計されたものだそうです。
1800年ほど前に既にこの下水管・・・(脇にパピルスが生えてました)。
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ハドリアヌスについてはこちらで詳しくご覧になれます。

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イタリカを堪能した我々はセビリアのホテルへ戻ったわけですが・・・
このホテルでちょっとした「一騒動」がございました。
良い気分に酔いしれて。一休みしようと思ったのに部屋のカードキーが使えない!
なんで?
磁気がダメになったのかと思ってフロントへ行ってみると、なんとそこで飛んでも無いことを言われてしまったのでした・・・・

詳細はつづく。
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# by dersuebeppi | 2008-04-01 17:09

漫画家ヤマザキマリのブログ。連絡先等はプロフィール欄をご覧下さい


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