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3月の半ばにパリで行われた国際書籍市「Salon du livre」。
毎年世界から招待国が選ばれるのですが、本年度は日本が東日本大震災に見舞われた事もあり、特別招待国としてヨーロッパでも評価が高い日本の現代文学や漫画をメインテーマとして大々的に取り上げる運びになったのでした。

そして日本から大江健三郎氏をはじめとする20名の小説家や詩人や絵本作家などが招待されたわけですが、(こちらに招待作家名簿があります)

漫画家としては萩尾望都さんとジャンポール・西さん、そして私。
子供の頃に憧れ過ぎて「11人いる!」をそっくりコピーしようとした私にとって、萩尾先生と一緒にこの由緒あるイベントに招待されたというのは本当に畏れ多く、そして感激極まり無い出来事なのでありました。
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萩尾先生だけではありません。
大江健三郎さんの作品は貧乏イタリア暮らしの時に食べ物の変わりに脳味噌へのエネルギー補給源として貪るように読んでおりましたし、他の招待作家である島田雅彦さん、平野啓一郎さんあたりは現代の日本における若手の中でもデビュー時から注目していた方達です。
綿谷りささんもテルマエや私のエッセーを読んで下さっていており、痛く感激した次第。

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まあ、そんなわけで興奮覚め止まぬパリでの5日間だったのですが、実は私にはこのイベントにおいて、招待客という立場で動く以外にもう一つの大きな役割がありました。

テルマエ・ロマエのフランス版が発売されるのに合わせてのプロモーションです。
毎日、雑誌とテレビで6社くらい、朝から晩まで「なんでこんな漫画を描こうとおもったのですか、その動機をお願いします」という質問を受けまくり、私は「フランスの皆さん、この漫画たくさん刷ったんで是非買って下さい」アピールを盛り込みながら受け答えをしていくわけです。
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例えばここではラジオで延々私のテルマエ・ロマエについてが語られておりますし:
「ラジオ」

ここではCANAL+というテレビ番組でも紹介されております。
「テレビ」←こちらをクリック

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(なぜかオヤジ層に人気のサイン会)

出版元がこの漫画を何とか売ろうと髪を振り乱して必死になっているその有り様を目の当たりにして、ただ黙って立って見ているわけには当然いきません。
なので、とにかく頑張って働きました。
朝から晩まで。
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(これは市内のマンガカフェ)

萩尾先生との対談や、
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フランスのバンド・シネ作家Marc Jailloux氏(古代ローマ&ギリシアの漫画を描いていて、私もポルトガル時代から読んでいたのでびっくり)との対談など、漫画営業の合間に入るイベントは贅沢過ぎるくらいのものだったのですが・・・
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書籍市の会場から抜け出せたのはほんの一瞬でした。
パリの友達と会えたのもほんの一瞬。

日本へ向かう出発当日は、ソルボンヌ大学のそばにあるクリュニー中世博物館で古代ローマ浴場の遺跡を見ながらベルギーとスイスの新聞社のインタビュー。観光(?)出来たのは唯一この数時間だけですが、これがまた、セーヌ河岸にあるという地理的条件を考慮した実にオリジナルで面白い浴場でした。最後の一瞬でもここを訪れる事が出来たのは実に幸いです。
ローヌ川を境に北の地域では最大級のローマ遺跡、是非皆さまもパリへ行かれることがあったらお立ちより下さい。
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しかし・・・
今から30年前、たった一人心細くこの異国の地をさすらい歩いていた14歳の私に是非、いづれこんな顛末が待ち構えているということを教えてあげたいものです。

ちなみに5月に放映予定の「情熱大陸」で、この時の様子が放映されるかもしれません。
「情熱大陸」についてはまた今度ゆっくりとご説明します・・・(放映は恐らく5月半ば)

一言。
忙しくても、大変でも、すっごく楽しかった。
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by dersuebeppi | 2012-04-05 22:02

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