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2010年マンガ大賞、先ほど授賞式が終わりました。
私は日本へ帰れませんでしたので、スカイプで画面だけ参加させていただきました。

スカイプの画面に授賞式の会場が映し出されるまで、「O村編集長のことだし、人違いやったわ、みたいなオチつきそうだよな・・・」とずっと思っていたんですが、違いました。驚くべき事に現実でした。
多分世界で一番この現状を信じられていないのが私だと思います。

自分が読んだ漫画を誰かに薦めたくなる、そんな漫画を選ぶというのがマンガ大賞のコンセプトだそうですが、なんてありがたくて素晴らしい賞なんでしょう。 漫画と言う表現手段でご飯を食べてきている自分に対して、こんなに感動した事はありません。 漫画万歳!! 
今回頂いた賞の喜びを糧に、賞のお礼になるような面白くて楽しい漫画をこれからもどんどん描いていこうと心底から思いました。

一般の人が持っているステレオタイプなイメージではない古代ローマ世界を描きたくて描きたくて、もともとは同人誌「赤い牙」で載せていただいた無セリフローマ漫画から始まり、お互いが漫画家になる前からの仲良しである三宅乱丈にテルマエの一話目のラフをファックスして2人で「バカなマンガだ!!」と笑いあい、それをビームに紹介してもらい、載せてもらい・・・
そして今とうとうこんなところまで来てしまいました。
今思えば、ビームに掲載が決まった時「え!?いいの?こんな読者をバリバリ選ぶようなマンガ本当に載せてくれるの!?」と半信半疑で、それでも嬉しくて思わず近所の和食屋で家族で「ビーム掲載ばんざーい!」とお祝いしたりした事もありました。
それがマンガ大賞なんて・・・

本当に私の漫画を手にとって下さった、そして読んで下さった、それだけでなくお友達にも薦めたりブログで取り上げて下さった、全ての皆さん、本当に本当にありがとうございます。

そしてコミックビーム。
この雑誌があったから、「テルマエ・ロマエ」は世に出れました。
懐の広いいたずらで遊び心いっぱい、熱血もあり、知性にも溢れ、だけど深さも切なさもあり、一冊読むだけで人間の持っている全ての感情をフルに動かしてくれるこの素晴らしい雑誌と、底に携わる編集の方達皆様にも心からお礼をお伝えいたします。
奥村さん、岩井さん、そして青木さん、遠くにいてもいつも支えてくれてありがとうございます!

そして生きるローマ人みたいに私にいろんな情報を提供してくれる旦那にもありがとう!
Gratias ago, Beppino!
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by dersuebeppi | 2010-03-17 16:46

連載一話目に関する補足

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昨日発売されたコミックビーム4月号で新連載開始となった「テルマエ・ロマエ」なんですが、連載一話を読まれた方のコメントなどを頂き、「う・・・これは如何せん補足が必要だ・・・」と思ってしまいました。

確かに今回の話でのルシウスはちょっと(いや、かなり)気の毒な設定になってますし、平たい顔族との接触も今までのような知的触発が発生せず(生理的触発のみ)、パターン化している「平たい顔族恐るべし」な展開の流れにはなっておりません。
しかもコンセプトが奇抜なので、ひょっとするとこれでテルマエを支持してくださっている貴重な読者の方を一気に絞ってしまうような結果になることも考えられます。

前にも書きましたが、今後私としては風呂文化も去ることながらこの当時のローマの日常生活という世界にスポットを置いて話を進めたいと思っているので、ハドリアヌスの時代にローマではローマ人がどのように生きていたのかと言うことをネチネチと描いていくことになると思われます。

なのでその流れで今回のテーマである男根信仰についても、兼ねてからこれはローマ世界では絶対に避けては通れないものだと確信しておりましたので、日本にも存在するそれと同じ信仰と絡めてみた次第です。
詳しくはこちらを見て頂ければ写真が何枚か出ております。

古代ローマの場合はキリスト教が普及されたことによって人間の裸体が恥ずかしいものとされ、ましてやこのような豊穣を司る男根信仰のようなものもすっかり途絶えてしまいますが(実は若干形状が変化した状態で現在もイタリアではお守りとして存在し続けてはいるのですが)、それ以前は極普通に街角や家の中やいろんなところで皆が普通に目にしていたものだったのです。

ポンペイの遺跡を訪れた事がある方ならご存知かもしれません。
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ポンペイの街の中で目にするプリアポス神や壁に備えられたあのシンボルに「うわあ、ポンペイってすげえ街」という印象を抱く人も少なくないと思うのですが、あそこは特別そういう事に固執していた街というわけではなく、ローマの領地全体に極普通にあった光景の一部分だと思っていただくべきかもしれません。

なんで、私もビームの新連載一回目で「ごく当たり前のローマ人の日常」を装って掲載させていただいたわけです。

とは言えねえ。
私も自分の家族にこの話が読まれる思うと冷や汗が・・・

ま、いいや。なるようになれ。

長々と新連載一話目に関する補足を記しましたが、単行本になった折にはコラムにもっと詳しくご紹介させていただこうかと思っております。
とりあえず来月号からは今回のショックを踏み台にしたルシウスのコピーパワーが戻ってきますので、どうぞこれに懲りずにお付き合い下されば嬉しいです・・・
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by dersuebeppi | 2010-03-13 17:45

コミックビーム4月号

これ・・・
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間も無く発売です。
今まで不定期連載だった「テルマエ・ロマエ」が表紙&巻頭カラーで新連載になります。
で、初回号には「テルマエ・ロマエ手ぬぐい」が付録に付いてまいります。
風光明媚なナポリ湾を東海道五十三次っぽく描いてみました。
こんな感じです。
四国の業者さんで作ってもらったそうで、純粋な国産品ですよ!嬉しいな!
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・・・いや、しかし、あれですね。
Ⅰ巻にこれだけ反響いただいた後から毎月連載を始めるってのは、正直言いまして物凄く緊張します。ドキドキです。
今回掲載されるエピソードはもうかなり前から考えていたものだったのですが、その時はまだこのマンガが連載になるとか、またはこれほど沢山の方達に読まれるとは全く想定していませんでしたので、ハッキリ言って内容、若干キバツです。
・・・ピューリタン的思想をお持ちの方や人間の生理的現象を認識できないあどけないお子様にはちょっとお読みいただけないかもしれません・・・予めご了承くださいね☆

でもまあ、もうここまでくれば乗り掛けた舟ってことで、あまり細かい事は考えないで突き進んで行くしかないので、このノリでどんどん行かせてもらいます。

比較文化をテーマにした場合は最終的には何でもアリってことで。

頑張ります。
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by dersuebeppi | 2010-03-10 17:17

写真逃避行はまだ続く

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本日リスボンはやっと何週間目・・・いや何ヶ月ぶり?に晴天です。
年間晴天率の高いこの国にしては全く異常なここ数ヶ月でしたが、このまま当分晴れててくれることを願います。
米国へ引っ越すまで残された期間はあと3ヶ月、そう思うとここで過ごす一日一日が貴重でなりません。
とか言っておきながら、外を散策するような時間も全く取れず、切ないです。

なんで、やっぱり過去の旅行先の写真を見ながら妄想逃避行するしかありません。

シリアの続き:

まずパルミラのオアシス
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古代ローマ時代の墓とその内部
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これなんだったっけ・・・古代ローマ時代のダムの跡だったような・・
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砂漠のど真ん中にある遊牧民の経営する「喫茶店」。
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羊の群れと遺跡
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写真はまだまだあるのですが・・・とりあえず今回はこの辺りで。

仕事部屋の窓の外には抜けるような真っ青な空が広がっています。
仕事が無かったら・・・無かったらもう間違いなく今日は海辺散策日和だな・・・
仕事が無かったら・・・

はあ。
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by dersuebeppi | 2010-03-09 17:28

シリアの遺跡2

前回更新時にシリア時代の写真をいろいろ掘り出して見ていたわけですが、投稿写真をご覧なったコミックビームの副編岩井氏から「なんかさ、火星っぽいよね!?」というご感想を頂きました。
そう、たしかにあそこの土地は「どこかの国」とかいう狭い境界線的意識からぶっとび、なにやら惑星的な気分に浸れるところが多かったです。
細々した日常の出来事が、なんだかどうでもよくなるような景色。そういう景色を提供してくれる場所というのは地球上には沢山あると思うのですが、これくらい「宇宙空間の中の自分」を感じられる場所は私が今まで行ったなかでは他にありませんねえ。
時代もこう、横軸に流れていなくて、縦割りみたいな(意味わかりますか?)場所ばかりで。
乾燥地帯のローマ遺跡は他の地域より驚くほど保存状態が良いですね。
イタリアの遺跡よりは私にとってはやはり中東のローマ遺跡が一押しです。

というわけで、何枚かまたアップします。調子んのって。
いやー、今すぐにでも戻りたくなってきた!!

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ユーフラテス川沿いローマ帝国の国境。ここから向うはパルティア。
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商業都市パルミラの遺跡
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全てにキャプションを入れるのが面倒くさくなってしまいました。
すみません。
まあ、とりあえずご覧ください・・・
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by dersuebeppi | 2010-03-03 17:48

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