<   2009年 09月 ( 3 )   > この月の画像一覧

リスボンのこの心地良き気候のせいでしょうか。
最近朝起き上がるのがたまらなく面倒です。
面倒というより、あまりにもベッドの中が気持ちよくて、しかも何だか妙にくっきりした夢を見ることが多く、まるで覚めてる脳で映画でも見た後のような感じ。その余韻にひたっていたいというのか。

なんなんでしょうかね、これ。
映画ならまだ作られた世界を客観的に見ているという意識がありますけど、夢は当事者となってその中にいるわけで・・・

いや、ま、はっきり言って面白い。
夢という自分の意識の合成では決して作れないシュールなお話の展開、これはヘタなドラマや映画を見るよりずっとわくわくします。

どんな夢だったかというと、私がお世話になっている某編集者が出てくる夢です。

その人は都心から離れた山の奥の、白川郷のような合掌造りの古い家屋で竹細工の職人を営む老夫婦のものとに「下宿」しているのです。
都会での暮らしが疲れたから、というのが理由のようです。

その老夫婦の家の居間の奥にある、縁側くらいの広さしかない狭い空間にその人は万年床を敷いて暮らしています。
本棚にはびっしりと本、その上にはいまどき懐かしいラジカセ、アンテナをピンと張ってラジオをふだんはそこで聞いている様子。

a0087957_23142243.jpg


私が「失礼しまーす」とその家に入っていくと、お爺さんとお婆さんが「はいはい、あちらでお待ちですよ」と私を促し、私は床をぎしぎしと軋ませながらその狭いスペースでこちらに背を向けて座っている担当に「原稿持ってきました」と歩み寄ります。
するとその人は原稿を取って一枚一枚確認し、最後に「はい、確かに預かりました」と挨拶します。そして「よかったら、ここでごろ寝していきませんか?せっかくだから一緒に音楽の話でもしましょうよ」と私を誘います。
すると老夫婦も「そうそう、それがいいよ」と同意します。
一瞬躊躇はしたのですが、その家の中にこもっている暖かいまったり空気に逆らえず、「じゃ、失礼して・・・」とその人の万年床にコートを着たままもぐりこみました(・・・)。
でも眠くないのでその編集者の本棚から漫画本を一冊取って読み始めます・・・・
編集者はその漫画についての薀蓄をはじめます。
そんな私達を爺さん婆さんがにこにこしながら見ています。
たぶん引きこもりになっていたその編集者が少し開放的なそぶりを見せたからだろうな、と私はそんな爺さん婆さんを見つめながら思っています。

という流れの話です。

もちろんオチはありません。

なんなんですかね、これ。よくわかりませんけど。でも面白かったです。
今日もまたこんなへんな夢が見れたらいいな・・・


ところで先回の続きでヒグマに会った話ですが

ま、たいしたことじゃありません。
北海道の新得町から延々と何もなく続く山道をひたすらトムラウシ温泉に向かって進んでいく途中で、急に前方の熊笹からなんだか全身こげ茶の、耳と目と鼻の丸い生き物の上半身が現れたのです。
「わああー、クマだああ!!」と私が大声を上げると同時にその熊はこちらに気付き、物凄く慌ててその場から逃げていきました。
あの必要以上に大げさで慌てた様子は、まるで気ぐるみを着た人間のリアクションでした。

私の熊への印象ががらりと変わりました。

恐いどころか、情けない・・・・

a0087957_2314503.jpg


でも後で温泉で聞いたのですが、その辺の熊は草食であんまり恐くないんだそうです。

トムラウシ温泉、いろいろあった場所ですが、素晴らしい温泉でした。
私の中では北海道の温泉ではトップランクかも。
しかしその夜、なんと停電。
自家発電も途絶えて夜10時から宿泊客は真っ暗な中で過ごさねばなりませんでした。息子なんて露天に入ってる最中に真っ暗。
なんでも電線がどっかでぶっちぎれになったとか。
全部で4時間近く続いた停電、もしかしたら熊がなんかしたのかもしれません・・・


ただいまリスボン午後3時。
気温は30度近くあります。
今日は朝からジョージ・ベンソン聞きまくりで仕事もぼちぼち。
Give me the nightは何べん聞いてもいいなあ・・・
だんだん元気になってきています。
[PR]
by dersuebeppi | 2009-09-29 23:16

そして沖縄

a0087957_19121292.jpg

 今朝、一週間前からこちらに遊びに来ていた幼馴染のNさんが日本へ帰国。

 仕事が忙しかったので彼女にはほとんど家で他愛も無い事を喋る以外特別何もお世話してあげられませんでしたが、荷物だけはこちらへ来た時の倍の重さにして帰って行きました。
 それでも昨日は時間を作って一緒に大型ショッピングセンターへ足を運んだのですが・・・そこにあるペットショップへ何気に入ってみると、可愛い子猫が猫鍋状態で檻に入っているではないですか!!
 雑種なので、多分どこぞで生まれた子猫をその店が引き取って里親を探しているようでした。

 ショッピングセンターに居る間、ずーーーーーっとその子猫の事を考え続けた私だったのですが、沸き立つ誘惑を抑えて帰宅。

 ゴルムの遺灰が届けられて間もないので・・・まだ彼がどうもそばに居るような気もしてしまいますしね。
 10月の末を待ちます。(10月の末とはなんぞや?以下の日記をご覧下さい)


 さて、夏休みの記述の続きを。


 前回7月中旬に訪れた伊東温泉のことに触れましたが、その時の写真を更にまた少々・・・
a0087957_19135973.jpg

(芸妓に扮したわたくしの首下のショット)
 
 こちらで2人の芸妓のお姐さんのお世話になったんですが、お2人ともまさに「粋」たるものを形にしたような方たちで、日本にかつて存在していたこの女性に対する美しさの観念は素晴らしいものだなとしみじみ痛感いたしました。
a0087957_19175131.jpg

 「粋」って言葉はこの機に教えていただいたんですが、本来女性にだけ使う言葉なんだそうですね。
 女であるはずの自分の中にはまったく見出せない要素をふんだんに感じさせる方たちでありました。
 夜はこのうちのお独り、波姐さんのお店へ行ってビームのO編集長と飲んだり歌ったり。編集長の持ち歌「待つわ」は巷の噂で「・・・すごいよ」と聞いていたので、それを直に耳にすることが出来て感無量でございました。お姐さんはびっくりして言葉を失っておられましたが。


 さて、伊東の次は沖縄なんですが、その前に東京では居候させていただいていた松田洋子先生宅でおいしい豚キムチを頂いたりほんとにちょっとだけ原稿のお手伝いをさせていただいたり、出版社の方たちと打ち合わせをしたり、あと参加させていただいている同人誌「赤い牙」の焼肉会で美味い焼肉を食べたり・・・


 そんな東京滞在を経て私は一人で沖縄へ。
 マンスリーで予約していたレンタカーを借りて、那覇市内を適当にドライブ。そうしているうちに夜になり、旦那もシカゴから飛行機を乗り継いで(シカゴ-成田-関空-那覇)到着。その夜は那覇に一泊して、翌日国道58号線を通って一路北部の本部町へ。東シナ海の青い海を左に臨みながらラジオで来日しているイタリア人オペラ歌手のインタビュ-を聞く旦那。
「O sole mio」など次々に流れてくる定番カンツォーネに「ラジオ消してくれ」。
a0087957_19451697.jpg

 お昼近くに本部町に到着、借りるお家の管理会社であるアルマ・リゾートへ行き、目的の家屋まで連れて行っていただきました。
 ネットで写真を何枚か送って着ていただいたので既に見て知ってはいたのですが、その実際はもっと素敵!な古民家。「ガーデンハウス」という名称なのですが、その名の通りゴーヤーやパパイヤやバナナの木が茂る素晴らしいお庭つき。背後には八重岳の密林が茂っており、もう願っても居ないロケーションで私も旦那も大満足でした。
a0087957_19204532.jpg

 お家は古いといっても築30年くらいのものということで、しかも改装されているので快適さは抜群。8名まで泊まれるそうです。
「8月いっぱい沖縄で家を借りて仕事する」と言うと「無理だよ、そんなの!」というのが周囲の反応だったのですが、クーラーもPCも完備なので何の問題もあるように見受けません。

 いったん落ち着いて早速近所の食堂で「ゴーヤー」やら「海ぶどう」など沖縄の美味いもんで空腹も満たし、その後4年前に訪れて本島なのにその海の美しさに感動した瀬底へ。

 前回は子供がどうしても人口尾びれのイルカ「フジ」に会いたいと、なけなしのお小遣いを叩いて私達に沖縄へ連れて行ってほしいという要求を受けて訪れた本部町。その時は到着した翌日に朝からこの瀬底ビーチへ行って夕方まで楽しんだのですが、沖縄の紫外線の恐ろしさに何の知識も無く、イタリアの海岸感覚で出かけた私達はとんでもない目にあったのでした。
 駐車場が一日1000円、パラソルも一日単位で借りたので「今日はたっぷりビーチで過ごそう!」とせこさに煽られて意気込んだのですが、結果親子3人全身真っ赤の軽症やけど状態。ちらほら見えていた服を着て泳ぐ人に「肌が焼けたくないのはわかるけど、あれはおかしいよな!」と軽佻していた旦那でしたが、自分の判断の過ちを残された数日間の滞在中ずっと悔やみ続けておりました。
 そんなわけで今回は海に行くなら午後4時以降、必ず服を着て泳ぐと決めて勇んで出かけた瀬底だったのですが・・・

 目的地に着いて、その周辺の変容に愕然。
以前駐車場があったはずの場所に巨大なコンクリートの建造物が建っていて、ビーチにそってどーんと視界を遮っているではありませんか。
 見るからに「ビーチリゾート」なその建造物、しかし工事が為されている様子はありません。というか、なんだか様子が変。建設途中に開発会社が破綻したんだそうです。
 とにかくそれにショックを覚えた旦那、結局泳がずして家へ帰り、ネットで私にその謎の建造物についてを調べさせ、観光という視点から外れた沖縄という島の実態についての探究心を抑えられない感じになってしまいました。
a0087957_19232774.jpg

a0087957_1923502.jpg

(夕日は相変わらず美しかったですけどね。やどかりも元気)
 
なんで、旦那はその日からずーーーっと知られざる、知らなかった沖縄の様々な実情を調べまくり。
 挙句にはイタリアの地元新聞に「悲しき熱帯・沖縄」なんてレヴィ・ストロースみたいなタイトルで記事まで掲載する始末。
 しかも時期は8月。
 テレビでは連日「大戦の生き証人」ドキュメントを放映しているわけですよ。でもって、それを私に全てを訳させるわけです。これはもう、なんていか、ほんとに、・・・凄かった。パプアニューギニア、ビルマ、フィリピンなどの南方をはじめ、日本で唯一の上陸戦があった沖縄。
 朝にそのドキュメンタリーを見ることから一日がスタート、その後に原稿仕事っていうサイクル(やっていたのはビームのローマ漫画・・・)はハッキリ言ってハードそのもの。
 しかも私はペットロスを引きずってもいたので、沖縄という素晴らしい場所に滞在しつつもすがすがしいリゾートな気分にはなかなかなりません。
仕事を持っていくという時点でまあ、それは回りからも懸念されていた通り、ムリな事だろうとは思っていたのですが・・・

 そんな私の様子に呆れたのか、疲れたのか、ある日PCの前に座っていた旦那が私を振り返り、こんな言葉を。

「ほら、ここにマリの愛情を必要としている子猫が生まれてるよ!」

 何のことかと思って画面を見ると、ポルトガルのコインブラという街に暮らすブリーダーのサイトで、なんだか凄く派手なトラ柄の猫なんだか山猫なんだかわからんような猫の画像が映っています。

「これ、この間生まれた猫、予約したから」

 もしも新しい猫を新たに家に迎え入れるのであれば、私は別にどんな猫でも良かったのですが、旦那はなんだか妙にそこに出ている猫に固執しているわけです。
a0087957_19222694.jpg

 じっくりとGoolge Earthで探して見つけた今帰仁の素晴らしい、土日の釣り人以外は毎日徹底的に無人のその小さな砂浜へ毎日午後の4時過ぎにシュノーケルへ出かけ、美しいさんご礁を堪能している間でさえ
「・・・ところでさ、あのコインブラのトラ猫の事だけどさ・・・」と猫のことが忘れられない様子の旦那。海の中のきれいな熱帯魚見ながらも頭の中はネコ。
a0087957_19244837.jpg

 彼も彼なりのペットロスをそうやって解消しているのかなと思いつつ、どんどん段取りが本部町の古民家のPC上で進行し、ついにその雌の子猫(その名もクレオパトラ)が10月末にうちにくることになってしまったのでした。

「誰かの愛情を必要としている猫がいるよ」という言い方が有無を言わさずゴルムの次なる猫を迎え入れるべきという旦那の説得法、なかなか効き目があったと言えましょう。
 
 そんな訳でまあ、あの環境で毎日仕事をこなすのはホントにヘビーなんですが、夕方には先述の今帰仁や古宇利島などの無人の浜に出かけてリラックスできるので、第二次世界大戦の実態の深みに嵌まり込んで考え込む以外は精神健康面も絶好調。
a0087957_19252448.jpg

a0087957_19255039.jpg


 実は今年の夏休み、私は本当はパプアニューギニアへ行きたかったのです。
 動機は、このブログにもかつて何度か書いていますが、水木しげる先生の戦争体験の本を読みすぎたせいもあったからと言えます。チケットやホテルの手配も仕掛けていたんですが、旦那といろいろ検討した結果沖縄本島の古民家になったわけです(だんなは送りつけたロンリープラネットを読んでいるうちにパプアの原住民に怯んだらしい)。
 でも結局私が今回の沖縄で感じたものはパプアニューギニアを訪れても感じていたものに近かったかもしれません。

 ある日古民家裏の八重岳へ旦那と出かけた時、鬱蒼と樹木が生い茂り、大きなコウモリが頭上を飛んでいくその人の気配のない山の中で私は対戦中に学徒動員されて無くなった息子と同じ中学生の子供達の慰霊碑や、清松隊という隊の陣地壕跡地、そして玉砕慰霊碑などを見つけました。

 ほとんど訪れる人も居ないという、北部の激戦地のひとつであるその八重岳にひっそりとたたずむそれぞれの慰霊碑。
a0087957_1946390.jpg

 後に私達がお世話になっていた民家のオーナーの棚原氏に伺うと、沖縄は南部の激戦が有名だけれと、本部町あたりもかなりのダメージを蒙ったのだそうです。本部町といえば「ちゅら海海洋博物館」でしか知られていない場所ですが、実はそこにはそんな背景もあるのです。
a0087957_19463597.jpg

(日没後の八重岳山頂付近)
 
 いよいよ沖縄を去る日が近づいてきたころ、この棚原氏がご婦人と一緒に大宜味村などやんばる周辺を案内してくださり、観光客がほとんど来ない美味しい沖縄そば屋も堪能。夜は家でゴーヤーパーティーをしようということになり、氏が獲れたてのカツオのさしみと泡盛、三味線を持参で登場。
a0087957_19293770.jpg

a0087957_1930467.jpg

a0087957_19285845.jpg

 うちの坊主がゴーヤーチャンプルーを作りたいというのでその手ほどきも丁寧に受けました。
 イタリアでは皆で集まって楽しみたい時はレストランへ行くよりも誰かの家へお呼ばれするか、または呼んで楽しむかのどちらかが多いのですが、日本ではあまりそういう習慣はないように思います。
 ですが、このように美味しい食材やお酒を持ち込んでいただいて周りに気兼ねすることなく美味しいものを堪能し、しかも素晴らしい三味線で民謡まで唄って下さるとこなど、どことなくラテンの家族的な雰囲気が漂います。

 棚原氏の奏でる南洋小唄に心打たれ、家のすぐそばが舞台という石くびりなど有名なのも含めた数々の民謡、何かが具体的に似ているというわけではないのですが、耳を傾けているうちに哀愁に満ち満ちたポルトガルのファドに通じるものがあるように思えてならなくなりました。
 そういえば、旦那が散髪に言ったその民家のすぐそばの小さな床屋さんのお父さんが、ある日突然うちに庭で取れたというグアバをどっさり持って現れました。
 バーンと現れた割にはシャイな感じで目線も伏し目がち、グアバを私にぐいと託すと自分でドアをバーンと勢い良く閉めて、さささっと去って行った床屋さん。
 あの感じもなんだか粗忽で謙虚なポルトガル人に似ているなあと思いました。
 歴史的にもいつも隣国スペインの侵略に煽られ続け、だからこそ自分たちのアイデンティティーに対しても確固たるプライドが存在するあたりなんかも、ちょっと似ているかもしれません。

 今でもあの一ヶ月を振り返るといろいろなシーンが脳裏に蘇ってきて、感極まる思いにさせられます。
 あんなに美しい自然がある沖縄という島に強いられたいろいろと切ない過去や現在の事情にも、これだけ長く居られたからこそしみじみ接することができたと言えましょう。
a0087957_19313737.jpg

a0087957_19474083.jpg

(今帰仁城にいた猫)

 沖縄本島に数日間滞在されたい方がいらっしゃいましたら、この本部町伊野波にある古民家「ガーデンハウス」、おすすめです。そばの今帰仁村にはほんっとにきれいなビーチもあるし、夜にはでっかいオカヤドカリも出現します。

 ああ、また戻りたいなあ・・・

a0087957_19323518.jpg
(息子のアイドル、イルカのフジも元気でした)

 というわけで8月が終わり、ほんの一瞬だけ北海道へ戻って数ヶ月前から予約をしてあったトムラウシ温泉へ向かった我々は、そこで人生出始めて野生のヒグマに会いました。

 つづく。
[PR]
by dersuebeppi | 2009-09-21 19:54
ゴルムの件では本当にみなさま暖かいお言葉を下さってありがとうございました。
立ち直るにはまだまだ時間が掛かりそうですが、何とか乗り越えていけることでしょう。
日本からゴルム似の縫いぐるみを買って慰みになるかと一緒に寝てみたら、朝、その縫いぐるみは床にふっとばされていました。
そんなもんなんですね。

というわけで、私と息子は昨日の夜にリスボンへ戻ってまいりました。
6月の半ばにシカゴへ行ってから、何だかんだで今年は約3ヶ月もこの家を空けていたことになります。
長い夏だった・・・・

手短にですが、写真をアップしながらこの3ヶ月を振り返らせて頂きます。

6月の中旬:
a0087957_331299.jpg

来年から移住することになるシカゴへ下見に。
ちょうどブルースフェスティバルの時期でシカゴもかなり盛り上がっている様子でした。
a0087957_3341100.jpg

旦那の大学のある市の南部、そして多分暮らすことになる北部などをじっくり見て周りましたが、空気が何気に北海道を彷彿とさせるものがあり、冬の寒さも北海道に暮らした経験のある私ならばまあなんとか乗り越えられるかもしれんな、という自信も極微量でありますが沸きました。
大学からそう離れていない場所にあるオバマん家も見に行くと、その前を通過していったチャリのアフリカ系のおっちゃんが見張りの警察官に「今週末は大統領帰ってくんのかい?」と問いただし、「今週末はワシントンだよ」という答えに「ちぇーっ、なんだあ~」と片手を上げてその場を去っていきました。
オバマ、地域に根付いてます。
a0087957_342340.jpg

旦那には便利なんで別に南部に暮らしてもかまわないと最初は思っていたんですが、ま、周辺からのいろいろな助言などあり、結果北部にアパートを探すことになりそうです。
a0087957_351169.jpg

しかしなあ・・・アメリカにだけは暮らさないと思っていたんですが・・・・人生ほんとに先が読めません。

6月の下旬:
a0087957_355975.jpg

日本へ到着した私は東京などでの用事を済まし、その後すぐに漫画家のお友達三宅乱丈さんと東北4日間の秘湯主材旅行へ。
三宅さんの車を交互に運転しながら函館からフェリーに乗ってまず青森の青荷温泉へ。
a0087957_362544.jpg

ランプしかない宿で4回ほど温泉に出たり入ったりしているうちに何気に湯あたりの気配が・・・
a0087957_365261.jpg

でもあまりのその宿の赴きの素晴らしさと周囲の環境の良さに打ちのめされて結局合計で7回くらいは湯に入ったでしょうか。
a0087957_37469.jpg

夜は津軽三味線も聴けました。
その後向かった先は秋田県の後生掛温泉とその周辺。
まずはどうしても訪れたかった「大湯」というひっそりとした湯治場へ。
a0087957_372297.jpg

a0087957_382025.jpg

オンドル小屋にも寝そべらせてもらい、しばし夕べの湯あたり感を癒しました。湯治にいらしている方達はみな物静かにじっと寝そべっていらっしゃいます。全然健康体な自分達がそこにいるのはとても罰当たりな気分になり、早めに退散。
その後は「馬で来て下駄で帰る後生掛」という云われの後生掛温泉へ。周辺に煙が立ち込め、硫黄臭が漂う地球離れした八幡平のその光景に写真をバチバチ撮りまくりの乱丈。
a0087957_385732.jpg

名物箱蒸し風呂など4種類ほどのお湯に使っているうちにいよいよ体が軟体動物化。温泉取材は気合と体力が欠けたら話になりません・・・・
翌日は乳頭温泉郷へ。
以前テレビで取材に来たことのある「鶴の湯」へ寄ってみると、観光客がどっさりで全然秘湯の神秘さがありません。前は真冬だったんでそんなこともなかったのかな、なんて思いながら最終目的地である「黒湯」へ。
a0087957_39253.jpg

つげ義春さんの漫画で読んでから絶対に行きたかった黒湯。
駐車場を下りてから徒歩で細い坂を下りると、ありました・・・・つげさんの漫画にも出ていた茅葺きの家屋・・・
宿舎は改装されてきれいなものになってましたが、気温は30度以上もあり、部屋の中もものすごい暑さ。
だけど風呂には入らねばということで風呂に入り、ビールを煽り飲み、夕食で一人旅で東京から来ているという男性と秘湯大好き話で盛り上がり・・・
その後また風呂へ。
混浴に思い切って入ってきたという横浜から一人できていたお上品な主婦の奥様と一緒になり、「主人に入ってみればいいじゃないかと言われて実行したけど、狭いところに男性ぎっしりで、しかも全員目を反らしてるところが不自然で、逆に恥ずかしかったわよ!」と興奮気味。まっくらな周辺の山を眺めながらしばし3人で談話。
思っていた通りの温泉で黒湯は是非もう一度行ってみたいと思わせられる場所でした。

それから・・・・

7月中旬:
a0087957_3104852.jpg

伊豆、伊東温泉にて芸者体験取材。
a0087957_3101998.jpg

これは、まあ、後に漫画になったところでその成果を確かめていただくということにして・・・
一言。
大変でした。
暑い中に黒い着物姿。鬘。しかも即席で覚えた都都逸と踊りを披露せねばならんという・・・ほんとにもう、なんていうか、思い出すと頭が弾け飛んでしまいそうなくらい強烈な体験でございました。
自分にとってこの世で最も似合わないのが日本髪の鬘と着物姿だということも痛感しました。
鬘を取って鏡を見た瞬間、そこにマイケル・ジャクソンの霊が映っているのかと思ってしまいました。
a0087957_3111821.jpg

でもお土産に買って帰ったかますの干物は絶品でした。

そして8月初日:
a0087957_312143.jpg

沖縄・・・本島北部の本部町のひっそりとした田舎にある古民家を借りてシカゴから来た旦那と一ヶ月の滞在・・・・もちろんたっぷりの仕事も抱えて。ゴルムが亡くなった知らせを受けた直後なので意気消沈して出かけたにも関わらず、いろいろと盛りだくさんで激しい一ヶ月の滞在となりました。

・・・なんだか長くなりそうなのでひとまずここで区切ります。
(時差ぼけで眠くて死にそうなんで・・・すみませんです!)
[PR]
by dersuebeppi | 2009-09-12 03:14

漫画家ヤマザキマリのブログ。HP) http://yamazakimari.com


by dersuebeppi
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30