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うちの息子の名前は彼から頂戴しました。

デルス。

イタリアでは「日本語でどういう意味なの?」と聞かれるし、
日本では「イタリア語でどういう意味なの?」と聞かれます。

でも、これは東シベリアのナナイという民族の名前なので、日本ともイタリアとも関係はありません。ちなみに日本語に訳すると「白い丘」という意味らしいです。息子が生まれた瞬間、直感的につけた名前にしては、突飛な意味のものじゃなくて良かった。これが「馬の尻」とかだったりしたら焦りましたけど。

でも、それでもデルス以外の他の名前は、あの時点での私には思い浮かべられなかったような気がします。

そしてこのDersuという名前ですが、実は日本よりも欧州の方が知名度が高い上、そのほとんどの人がこれを日本名だと思っていたりするので驚きます。

デルスとは、1973年に黒澤明監督が撮影した映画「Dersu Uzala」の主人公であり、もともとはロシア人探検家ウラディミール・アルセーニエフという人の探検記録を元にしてあります。この探検記録自体はロシアでは読む人があっても、世界的に知られていたわけではないんですが、この黒澤明監督によって一気に世界にその名前が知られることになったんでした。
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で、たまたま監督が日本を代表する人だから日本語の名前なんじゃないかと錯覚している人がいるみたいなんですね。

でもこの映画は黒澤がソビエト連邦国から招聘され、オールソ連出資、オールソ連ロケで作られたものなんです。スタッフのほとんどもロシア人で、黒澤映画の常連俳優たちは一人も出演していません。(かの三船敏郎には主役のDersu役としてオファーがあったそうですが、2年のロケは無理ということで断ったそうです) 
監督自体は、この記録書を実は助監督時代から読んでいて、ずっと映画化を考えていたそうなんですが、広大な自然を舞台とするロケが北海道ですら(!)不十分ということで、ずっと実現できないでいたそうなんですね。
そこにソ連から声がかかったと。
しかも、それは黒澤監督の精神的スランプの直後だったそうです(自殺未遂などしたらしい)。

黒澤監督の25作品目となるこの映画「Dersu Uzala」は、1975年にモスクワ映画祭で大賞をとり、その翌年にはアカデミー外国語映画賞も受賞しています。
そのわりには日本では知ってる人、少ないんですよね・・・

この作品は彼の作品中唯一「自然と人間」をテーマに取り上げたものです。
自然、というよりも、舞台となる果てしないシベリアの大自然こそが主役の映画といってもいいでしょう。Dersuという人間は、このシベリアの大自然の一部であり、その精霊といってよい存在として描写されています。
仲代達也やミフネのドラマティック演技が特徴になってしまた監督の映画とは思えない、いったいどうしたんだろう!?と思うくらい彼の一連の映画の中で最も自然でソフトな作品だと私は思います。

イタリアに暮らしていた時にテレビでこの映画をたまたま見たのですが、まず何に衝撃を受けたかって、このDersuという一切人間社会に帰属しないで生きてきたおじいさんの、自然だけから授けられた純粋さの結晶でできたみたいな深さと暖かさと優しさ、人間であることの奢りのなさ、などです。
当時フィレンツェでルネッサンスだのなんだの、人間万歳てんこもりみたいな勉強ばっかりやってた私には、このDersuやシベリアの自然ってのはかなり強烈なショックでした。

デルス・ウザーラは人間によってカーヴィングされた人間ではなく、あくまで自然によって形作ら
れた、濁りや澱みのない人間とでもいうのでしょうか。
でもこんな人って滅多にいるもんじゃないですよね。今もむかしも。
やっぱり文明社会を離れないと不可能な現実逃避的理想なのかしらと思ったり。

でも、それでも彼は生きていく上で知っていなければいけない人間のかたちのひとつだと、思い続けて現在に至っております。

ちなみにうちの息子はついこの間まで、自分はこのDersu Uzalaの子孫なんだと思い込んでいたんだそうです。

違うってば。
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by dersuebeppi | 2007-03-31 20:46
というわけで、さとなお家族ご一行様、29日朝に無事再びリスボンにご到着されました。

宿泊先のホテルまで行って見ると、外に設置されたベンチにくつろぐさとなお氏発見。

「いやあ~ どうもっ!」

青空をバックに氏の顔がつやつやしているではないですか。
そこにリスボンの強い日差しがあたって更にまぶしく光り輝いているではないですか。
もう誰かどう見ても絶好調なオーラが周辺一帯に放出されています。

それを見て、ああ、よかった、楽しかったのね!と思う私。
奥様も響子ちゃんもにこにこ顔で元気そう。

いろいろ旅の話を聞きながら、唯一食べたかったのに到達できていなかったポルトガル料理、カモご飯を食べに古さと斬新さが渾然一体となったバイロ・アルト地区にある食堂へ。

私も始めて行ったレストランですが、ポルトガルのネットで「カモご飯の旨い店」で検索したら出てきた場所で、外には目立つ看板も出ていません。
ここでカモ飯を食べ、やっと車の運転から開放されたお父さんはアレンテージョのワインを煽り、さらにまたご機嫌オーラアップ。
カモご飯の後は残りのお買い物を済ませ、旦那がランチャで迎にきて、べレンという大航海時代の港跡地を訪れた後、わたくしたちの暮らす古くてしょぼいが愛しい我が家に3人をご招待いたしました。


それにしても響子ちゃんというのは本当によくできたお嬢さんでございます。

買い物の間もお父さんお母さんが自分の世界に突入して気もそぞろになっている、そこから数歩下がった位置で静かに二人の興奮が収まるのをじっと待っている、その姿を見て感動したわたくし。

氏のPCの中に入ってるBy響子のポルトガル旅行写真を見せてもらうと、素敵な被写体がたくさんで、旦那が思わず「この写真、CDに落としてもらえないでしょうか!」と頼んでしまうほど。様々なトラブルに遭遇しつつも、結果的にはポルトガルに対する彼女の暖かい気持ちがうかがえる、そんな作品ばかりでございました。

優子夫人も最後の最後までチーズに情熱を注ぎ続け、どのくらいの荷物になったかしりませんけど大満足気味。アゾレスなどの島系のチーズまで入手できたので、とりあえず思い残すことは無いのではないでしょうか。
彼女とは、夜の食事の場で母校が同じ(彼女は西で私は東側ですが)だったこと発覚!!
私の単行本の中にちらっとでてくる、私が高校生だった時の回想シーンのコマの制服を指差し、「ね、これってどこの学校?」
思いがけないところに共通点発見でございました。

ま、そんなわけで夜はうちの近所のカタプラーナ鍋(特殊な銅の鍋で魚介を煮込む)専門点で最後の晩餐をし、たらふく食べてお開きとなりました。
カタプラーナ、量が見かけによらずたっぷりです。
「う・・・も、もう入らない!」とみんなでおなかをさすっているところに、給仕のおじさんが微笑みながら「ほら、もう少しくらいいけるんじゃないですか」とおかわりを注ごうとします。「いや、もう」と控えめな態度は効き目なし。
結局みんなで二杯くらいづつ食べた勘定になるのではないでしょうか・・・ 最後にはもう血までカタプラーナになってしまったような、そんな心地がいたしました。


リスボン、夜になると少し冷え込んで薄着のさとなお一家風邪を召さないかとちょっと心配になるも、「あ、風邪ひいたら会社休むし!」と強気。
・・・そうかあ、こんなのどかな体験の後には日本のめまぐるしいサイクルの生活が待っているのかあ、と思うと感慨深いものがございます。

でもこの一週間のポルトガル滞在が、そのための活力源となってくれてたら、私も嬉しいのですけど。

おつかれさまでございました!
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by dersuebeppi | 2007-03-30 19:03
昨日の夕方、宿泊先であるBel monteのポウサーダに到達した、さとなお氏から電話。
何よりもまず奥様の状況をうかがうと、

「あ、正露丸も飲んだし、今平気みたいっすね」

ほっと胸を撫で下ろすが、さとなお氏、快活な笑い声と共に続けた。

「それがね、実はあの後、接触事故がありましてねえ、えへへへ」

えへへへ!? 

「しかも娘のデジカメも無くなっちゃって」

はア!?

「で、散々道に迷ってやっとさっきここに着いたんです。いやあ、いいとこですよお~、ここ!!」

・・・・

詳細はそのうち氏の方からHP上でご説明があるでしょうけど、とにかく確実なのは、ぱっと想像してみたところ起こりうる全てトラブルが将棋倒しのようにこの3人家族に覆いかぶさってきたということであります。

優子夫人の腹痛も、駆け込んだレストランの迅速な対応で(優子夫人が「ト、トイレ・・・」とうなって入り口に入ったとたん、店の人がそれ以上のことは何も聞かずトイレの鍵を投げてよこしてきたんだそう)、一応解決。

その後さとなお氏の借りていた車とどこぞのBMWが接触事故。電話での会話の記憶が曖昧なんですが、どうも相手側のサイドミラーが外れたそうだ。

緊急停車したBMWからはグラサンをかけた若い男が出てきて、さとなお氏の焦りが最高ピークに達するも、よく見るとなんだかその男はへらへら笑っている。

こ、こんなヤバイ事態でにたにた笑っているなんて・・・・

「おんどりゃテメェ、よっくもオレの愛車に傷付けてくれやがったなあ」
とか、
「オレ様の車に接触するなんて、おう、大した勇気じゃねえか、え!?」

・・・等とさとなお氏の想像力、どんどん膨張。

すると、後ろから走ってきていた車が、接触した際に落ちたBMWの部品(ミラー?)を「おい、おめ、これそこさ落ちてただべ」と持ってきてくれて、BMWのグラサン男、それを受け取るやいなや自分の車の接触部分にあてがってみる。

かち、っとはまったらしい。

その瞬間、張り詰めていた辺りの空気が一気に緩みだした。

若い男はそれを見納めるなり、くるりとさとなお氏を振り返り、「オッケー☆!!」と満面の笑みでオッケーサインを送ってきたそうである。
しかも本当に嬉しそうに。

そしてそのままBMWは何事も無かったかのように、その場を立ち去って行ったのでありました。

めでたしめでたし。

・・・と、まあ、私がさとなお氏との電話で把握できたのはざっとこんな感じの内容でした。


「いやあ、やっぱりポルトガルはのどかだなあ!ふつうじゃああはいかないでしょ!」とさとなお氏の声が清々しい。これだけトラブルテンコ盛りの1日を過ごしてきてそうくるか。懐のでかさを感じさせてくれる。

「でも、響子ちゃんのカメラがなくなっちゃったの(カフェのテーブルに置き忘れてしまったそう。戻った時には姿は無かった)・・・あんなに一生懸命写真取ってたのにかわいそう~!」

「いや、それがその直後に優子の腹痛、そんでもってその直後にBMWと接触事故、でもってその後に道を間違えたりして、もう自分のカメラの事なんて考えてる場合じゃなかったのよ、彼女!」

そ、そりゃあそうだな。

しかし響子ちゃん、たった1日だけでこんなしっちゃかめっちゃかな体験を味わっちゃったら、そらもう、今後何が起ころうと驚かない冷静な判断力が身についていくでありましょう!

自分も14で自ら波乱万丈一人旅をやったことあるけど、結構この時期に体験するいろんなトラブルってそれからの人生の土台的要素になるんですよね。
自分の目の前のあたふた大人二人を見つめる、彼女のクールな表情が頭に浮かびます。間違えなく、小さいことでくよくよ悩むような器の狭い女にだけはならんでしょうな。

とりあえず素晴らしい環境のポウサーダに向かいいれられて、すっきり厄落としをした爽快な夜を家族でお過ごしになられたでありましょう。


今日は何も起こりませんように・・・
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by dersuebeppi | 2007-03-27 18:04
メールボックスになにやら緊急気味な空気を放つメール発見。
しかも差出人「さとなお」。
先日リスボンで半日観光をご一緒させていただいたご家族のご主人だ。
(詳しくはこちらがご本人のHPです:さとなお

あら?もうポルトガルのどこぞでPC接続できちゃったの?さっすが・・・と思って読んでみると、

「い、頂いた電話番号がつながらんのですが!」

え?

その文の下に私がメールで送った電話番号が貼り付けられています。

「ここに掛けてもつながらんのです!」

こ、これ・・・・ち、ちがうじゃないか。
思いっきり番号間違ってる。
だれだ、こんな偽電話番号を書いたやつは!

あたしだ。

あたし、自分家に電話かけないんで、よく知らないんですよ、自分家の番号。
・・・なんて弁解になりません。
なんせお別れ前に「何かあったら必ず電話してくださいよ、どんな些細なことでもいいから電話ね!!絶対ですよっ!!」とお節介ババアのように口をとんがらせて叫んでいたにもかかわらず、何たる失態であろうか!!
あせってさとなおさんの携帯に電話をすると

「ち、ちょっと待って!いまもうちょっとしたら掛けなおして!」
と、なにやら大変お焦りの様子。

何があったんだろう・・・

「え!?車ぶつかったって!?」と縁起でもない憶測を堂々と口に出しながら旦那が駆け寄ってくる。

「いや、なんかそんな雰囲気ではないけど、なんかこう、でも何かが起こってるような声色だった」
「は、早くもう一回かけてごらんよ!どうしたんだろう!?」

もう一度掛けなおしてみると、さきほどより幾分落ち着いたさとなおさんの声が受話器の向こうに聞こえた。その途端、必要もないのに大声で「大丈夫ですカーっ!!??」と叫ぶ私。「ごめんなさいーっ、あたしーっ、大バカものでしたーっ!!!」とのたまう私。傍らから「あんた声でかいよ、ちょっと怖いよ」とささやきかける旦那。

「いや、あの、実は妻がおなか痛くなっちゃって・・・ははは」

「ええーっ!?」

ははは? 笑ってるゆとりがあるように一瞬聞こえるが、実際はかなり引きつってる可能性もある。手に汗が滲み出す。

「いや、今とりあえずレストランのトイレに・・・」

ここからじゃすぐに駆けつけられる距離じゃないしな・・・でももっと深刻な事態になったらすぐに行ってあげねばと心の準備を決める旦那と私。

お腹か・・・

でもね、そういえば優子夫人ったら、リスボンでの半日観光の時も最初に訪れた市場のチーズ売り場で「ああっ。あたしこれ!あたしこれ味見する!」と、私でさえ買ったことのないフレッシュ系のチーズを指差して興奮なさってたんですよね。差した人差し指の先っぽにはガラスのショーケースに食い込まんばかりの力が込められてました。

で、それを注文していると、隣のおばさんが注文していた辛そうなサラミにいち早く視線が釘付けになり「あっ、あれもおいしそう、あれも味見したいな!」ということで、私も盛り上がってチーズと一緒にそのサラミも購入。
で、近所の公園でカードゲームで盛り上がるおっさんたちを眺めながらもりもり試食会をしたんでございますが、

「おれさ、フレッシュチーズをそうやって食べる人見たこと無い」と、フレッシュチーズを鷲掴みで頬張る妻に向かってさとなおさん一言。
わたしも「ああ、ほんっとーにチーズがすきなのね、きっと優子夫人の血はチーズで出来ているんだわ」と思って惚れ惚れその食べっぷりを見つめていたのですが・・・

ま、まさか腹痛を催されてしまったなんて!!
っていうか、どこへ行ってももしかしてあんな調子で試食会しまくりだったりしたんじゃ!!

ああ、どうぞ回復してくださいますように。
で、次に受け取る電話は「なんだかすっきりしたみたいです!」でありますように・・・
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by dersuebeppi | 2007-03-26 20:33
昨日東京からポルトガルへレンタカー一周旅行にいらした3人家族のお客様を、リスボン半日観光にご案内いたしました(午前中のみの半日で終わらせるつもりが、結局鯵やイカのグリルだの食べてたら夕方になってしまいましたけど)。
その急ぎ足での半日観光中、ふだん通らない小路なんかに入ってみたところ、ポルトガルの昔の商品などを再現した様子の物を扱ってるお面白いお店をみつけ、そこで2枚の絵葉書を購入いたしました。

この画像では見えませんが、小さく下の方に「Para ti, meu amor」(君の為に、愛する人よ)と銀文字で印刷されております。ラブ絵葉書として用いられていたのでしょうか。
そしてもう一枚はこの続きで撮影されたものらしく、同じ登場人物で背景が変わっています。

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一枚目:
男)「ねえ、すぐそこにとってもオススメのスポットがあるんだ、行ってみないかい?」
女)「え~、あたしもう歩くの疲れたわよ、なによそのオススメのスポットって・・・」

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二枚目
男)「ほうら、どうだい。なかなかいい場所だろう?」
女)「そうね、かなりしょぼいけど、この上に乗れば見晴らしもいいわね。あんたのことちょっと見直したわ」

気になるのは女性モデルの気の乗らなさそうな表情です。ちっとも楽しいデートに見えないのですが、男性の額に波型の皺を寄せながらの必死で気を配る様子が痛々しくもあります。
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30年ほど前のものだと思われますが、巧妙なつくりの合成写真でございます。

ところでこの3人ご家族ご一行様はその後オビドスという町目指して出発されましたが、ご主人は飛行機の中でも眠れず、しかもリスボンに着いたその夜も日本から仕事の電話が掛かってきて一睡もできなかったんだそうです。
「・・・The 日本の働きマンだ・・・」と衝撃を受けるも、ご主人はその疲労感を体の細胞の中から外には放出させない術を持っているのか、見た目至って平気。私もそうだけど、ガタイのでかい人って疲労感醸せないんですよね。
でも昼飯で大好きであろうはずのアルコール摂取をかたくなに拒んでいるのを見て「かなりキてるな」と察知。見知らぬ土地での遠距離車移動、大丈夫かしらと思うも、奥様と12歳のお嬢さんが物凄い「しっかりものオーラ」でお父さんを支えている様子がわかりました。
見送った旦那も「あのシニョーラが一緒だからきっと大丈夫だね」と安心した様子。
今頃どこぞで旨いポルトガル料理でも召し上がってるころでありましょう。
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by dersuebeppi | 2007-03-25 18:26

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はっきり言って住み心地いいです。
ここに暮らしている日本の、特にお仕事でいらしているような方たちは不満不服で満ち溢れているみたいですけどね。
イタリアで苦労テンコ盛りの生活をこなしてきたわたくしには、ほぼ理想郷でございます。

都市なのに都市の奢りがない。
人の親切さが似非じゃない。
人の様子が表層的じゃない。
日本がさっさと排除してしまった「古き良き」光景が暮らしの中でいきいきと現存し続けている。
謙虚でありながら、尊厳を保つ人が多い。
晴天率ヨーロッパ一番。
人間至上主義&合理主義のヨーロッパにおいて、最も自然と向かいあったときの人間の儚さを自覚している雰囲気。

以前長きに渡って暮らしたイタリアは確かに全ての文化においても歴史をとっても、今に及んで全世界の人達を虜にする要素満載ですが、そのお陰で「オレ様万歳」的な横暴さが染み出てきてしまってます。「イタリアって言ったら明るくて楽しくて皆いい人でおしゃれでセンチメンタルでニューシネマパラダイス」みたいな解釈をされていることに自ら覚醒してしまって、謙虚さのケの字も感じられない場合があります。
信じられないことですが、今なんとイタリアにおいても学校の成績が悪かったので自殺してまう子供がいたりするのですよ。20年前までは有り得なかったことです。
イタリアといってもまあ地域によって差はありますけどね。
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ポルトガルは確かにいろいろ不便だったり、ボロかったり、人が頑固過ぎて困ったり、いろいろあります。でも私はどうしても日本の便利さや円滑さが人間のライフスタイルとして最高のものだとは思えないのです。
みんなそれぞれですからね、日本至上主義でも別にいいんですけど。でも一応海外に出てきてるわけだからそれなりの覚悟やら礼儀やらあっていいはずなのに。そういう人に限って基本的な礼儀作法とか全然なってないし、そんな自分に気づきもしない。たまらんです。

うちのお向かいに暮らす50歳のおじさんは、私達が越してきて間もなく水道が使えない苦労を察知して、ある日私達が留守をしている間に家の扉の前に水で満たしたでっかいタライを10個も置いておいてくれてました。頼みもしないのに。親しいわけでもなかったのに。
で、お礼にってプレゼント持っていったら「絶対受け取れない」と頑固に断られてしまいました。なにもそこまで頑なに断らなくても、と思ったんですけどね。そのための親切だとは思われたくないってのがあったんでしょうね。
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ぼろいだの田舎だの言われてますけどね、本質的には寡黙な大人の国っていう感じがいたします。
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by dersuebeppi | 2007-03-22 21:16
リスボンの本日の気温は25度。
ちょっと気分転換しにいつもの行き着けの浜へ出向こうと思ったら、今日はリスボンマラソンでテージョ川に掛けられた橋が通行禁止。
仕方なく急遽行き先を変更し、最西端のロカ岬のそばの浜へ。

そこで握り飯とパニーノを食し、寝そべって漫画を読んで帰宅。
(読んだ漫画は松田洋子の「文化住宅の初子」、これは映画になったそうです!見たい!!松田さんのブログ:松田洋子
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青い空と青い大西洋、すでに水着姿のポルトガル人(いくらなんでも気が早すぎ)を横目に読み込む松田さんの世界の組み合わせは大変抽象的でありながらも、なんとも心にしみる。
たぶんここんところ私は春ボケと疲れが重なって結構参ってたから、初子が改めて染み入るんだろうな・・・・

疲労感の表れとして3日前こんなことがありました。
家の男衆が出払ったのでその間に掃除を始めたわたくし。いつものように全身の力をみなぎらせて掃除機を駆使していたわけですが、我々の寝室のドアノブを握った瞬間、陶器で出来たそのドアノブが「グシャバリッ」と音を立てて粉々に粉砕。
ふとみると、ドアノブを握りつぶした私の左手が血まみれに。
さらによく見ると、親指の付け根に魚のエラみたいなものが。
さらにさらによく見ると、粉砕した投機のかけらが突き刺さっている様子。
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全身から力が抜けました。
だって、ニクが見えたんですもの。
なんだか黄色い粒粒みたな、なんだかわからないけど、よく豚肉なんかで見かけるような断層が見えたんですもの。
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しかし家には誰もいないので、「うおおおっ」と大声を上げる気にもならず、ただ黙ってしゃがんでしばらく考え込んでから、インターネットで『切り傷の処置』を調べました。
下手に消毒してはいけないそうです。ただひたすら水で流し洗うこと、と出ていたのでまずそうやって水で洗浄。でも血が止まらない。
やばい、これはもしかして病院で縫ってもらったりしなけりゃいけない傷なのか?
いや、でも縫うってのは要するに傷が動いてくっつかなくなるのを防止させるための手段でしかないはずだ。ならばこうやって押さえ続けてればくっつくだろう!
などと問答しながらトイレットペーパーで血を吸い取り続けました。
結果血は止まり、絆創膏で処置。
自分をこんなに丁重に扱ったことが、かつて今まであったでしょうか。
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しばらくして帰ってきた男衆に壊れたドアノブと私のエラ傷を見せてあげたら吐き気を催していました。男って痛みに弱いっていうけど、ダメね。

3日経って今日は傷がめでたくくっついています。人間の体の再生力って凄いもんですね。
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by dersuebeppi | 2007-03-19 02:23
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最近では4オクターブの歌手って言ってもそう驚くことでもないのでしょうけど、この人はちょっとそんじょそこらの4オクターブとはワケが違います。
「熱帯の鳥の囀りか」と思って聞いているとたちまちオクターブが下がってドスのきいた人間の声になっていくのです。
初めてラジオでこの人の声を聞いたときはショックを通り越して怖くなりました。
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その名はYma Sumac。公的には1929年生まれのペルー人とありますが、1921年生まれという説もあります。とにかくいまだご健在です。
このYma Sumacという名前、ケチュア語のIma Shumaqからきているそうで、「なんと美しき!」という意味らしいです。彼女のポートレートも判りますが、これは真似をしようと思って醸せる雰囲気ではありません。

なんせ彼女は「インカ帝国の末裔」なのですから。
しかも鳥と会話ができるそうですよ。
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1950年代、当時アメリカで流行っていたエキゾチカミュージックの代表的歌手の一人として人気を博しましたが(他にはブラジルのカルメン・ミランダなど)、また最近ヨーロッパでも彼女の歌がCMに起用されるなどして人気が復活しつつありそうな気配です。
ちなみに映画にも脇役として何本か出演してるみたいですね。この様子で脇役は難しかったんじゃないかと思いますけど…

とにかく、一度聞いたら一生耳に残るであろうと思われるこのインカ帝国のお姫様の声をご視聴下さい…
イマのアルバム

詳しくはこちら: Yma Sumac
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by dersuebeppi | 2007-03-14 18:58
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往復600キロすっ飛ばして世界遺産の古代ローマ遺跡があるスペインのメリダまで行ってきました。
ここを訪れるのはポルトガルに越してからこれで2回目ですが、衝動的に思い立ってこのように遠出をするには、特に古代ローマ好き家族の我々にとってもってこいの場所。
今回は日本からお客様が来ていたこともあるのですが、自分の周りの世界が狭く感じるようになってきた時に、このような壮大な時間を遡った遺跡を目の当たりにするのは非常に良いものです。何よりもまず目先の小さな問題なぞどうでも良いように思えてくるようになります。
イベリア半島はすっかり春めいてきていて、できればここに咲き誇っていた花の下、ローマ遺跡を見ながら花見でもしたい気分でした。
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ちなみにメリダとは紀元前25年にアウグストゥスの命令で建てられたローマの属州「ルジタニア」の首都で、ローマ帝国でも重要な都市の1つだったところです。メリダはスペインの中でもっとも重要なローマ建築を残してい「メリダの考古遺産群」は世界遺産に登録されています。
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何度来てもかっちょいい街です。
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by dersuebeppi | 2007-03-14 06:22