2016年 12月 09日 ( 1 )

島尾敏雄と千歳

長期の取材が入ったり、別の本を先に読み終えねばならなかったりで、途中で中断していた「狂うひと」。

やっと最後まで読み切りましたが、後半の章で島尾敏雄が千歳とも縁があった人だったと知ってちょっと驚きました。千歳は私の母が暮らす北海道の街ですが、まさかここに教え子がいたり、ここの高校で講演をしたことがあったなんて。
後にこの教え子の方は島尾氏が執筆のために滞在していた新潮社クラブに彼を尋ねていったりもしているようで、自分と拘わりがあったり良く行く場所が出てくると何やらとても生々しい気持ちにさせられます。

ちなみに私が初めて「死の棘」を読んだのは20歳の時でしたが、ひとりでこの本の中で繰り広げられる壮絶な世界観を抱え込んでいるのがとても怖くて、日本の友達にも「御願いだから読んで、そして一緒に感想語って!」と切迫気味に訴えたわりには誰も読んでくれず、結局自分ひとりで重たく暗い読後の感慨を抱えたまま過ごしていたのを思い出します。

今週末の読売新聞で私が担当している書評欄に感想を、と思っていましたが、今は沢山の人がこの本の書評や感想をあちらこちらで上げているので、少し時間を置いてから諸々の箇条書き(今まで書評を書くのにこんなに気がついた事をメモしたのは初めてですが)を纏めることにします。

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(日本を発つ前に発売されたばかりのこの本を買って帰ってみれば、イタリアにも出版社からの献本で届いており、よってうちにはこの本が2冊あるのです)
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by dersuebeppi | 2016-12-09 19:36

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