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オバマのカリスマ性

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引き続きオバマ旋風に煽られた日記・・・

言い訳じゃないんですけどね。
なんせテレビを付けても(うちで見てるのはイタリアRAI系列とBBC)、旦那から電話が来てもメールが来ても寝ても覚めてもオバマのことばかりなので、今現在私の脳味噌はオバマ色に染まっています。イタリア語で言うなら「Obamizzata」って感じです。

旦那にいたっても近所にオバマが寝てると思うと気が気じゃなくなったらしくて、朝目覚めてすぐにオバマの家に様子見に行ってきたそうです。
下が今朝のオバマ邸。ようやるわ・・・

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それにしても、イタリアで学生をしていたころ、ソビエト崩壊後の貧窮に打ちひしがれていたキューバへ行ってサトウキビ狩りをしていたアンチアメリカ一色だった自分の事を思い起こすと、こんなにアメリカ大統領選のことで頭をいっぱいにしている今が信じられない気分ですが、それくらい今回の出来事は衝撃的で、思いがけない高揚感を齎してくれています。
オバマがやっぱりポジディヴな意味でのボーダーレス性をかもし出してくれてるせいでしょうかね。
凝ってはすぐに飽きる私の性質上またすぐに落ち着くんだとは思いますけど、とりあえず昨日は夜中までかかって新大統領バラク・オバマのカリスマ性の根拠を知るため、彼の歴史を追跡してしまいました。

オバマのお父さんとお母さん。
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お父さんはケニア人でスカーラーシップの奨学金でハワイに留学中、カンサス州出身のアイリッシュ系のお母さんとであって、計算してみるとできちゃった結婚をしたみたいです。
2年後に一緒に暮らすのをやめて4年後に離婚、この大変変わり者で偏屈なお父さんはケニアに帰ってしまい、ケニアの経済省などでお仕事をしていたみたいです。
で、1982年に交通事故で亡くなる前にバラクが10歳の時に一度再会しただけだそうです。
晩年はアルコールの飲みすぎで体をすっかり壊していたとか。

お母さんはといえば、インドネシア人の男性と再婚。
バラクを連れてジャカルタに移住、娘のマヤを出産。
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そこでバラックは10歳まで過ごし、その後はハワイに暮らす母方の祖父母に引き取られてハワイの有名私立学校で高校までを過ごします。お母さんも結局このインドネシア人と別れてハワイに戻り、ハワイ大学で文化人類学のPhdを取得。
ケニアの夫にインドネシアの夫、エキゾチックな人に惚れるアヴァンギャルドな精神性の持ち主だったんじゃないかって気がしますね。
でもこのお母さんも卵巣癌で1995年に亡くなってます。

両親のイメージが膨らんできたあたりで、かなりバラクの人となりが自分の中で具体的になってきました。お母さんが文化人類学やってるってのはでかいな。自分の血にケニアが流れて、しかもムスリムの名前(バラク・フセイン・オバマ)で、でもってジャカルタで暮らして、でハワイ、なんてやってると国境っていうみみっちい観念もふっ飛びやすくなりますね。

バラクはそしてNYの名門コロンビア大学に進みましたが、学生時代はハシュシュもコカもやったし、アルコールも飲みまくったんだそうです。
こういう部分なんですよ、要は。惹かれるのは。歴代大統領で赤裸々にこんな事語れた人いただろうか!?
エリートで、リベラルで、ちょいと悪戯もやってみると。
カリスマ性育ちまくりだ。
このじいちゃんばあちゃんと一緒に写ってる写真なんて、ジャクソンファイブみたいじゃないですか。
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まあ、そのあとはシカゴにいったりハーバード行ったりシカゴに戻ったり、そこで今の奥様にあって熱烈にアタックして結婚したり。かわいいお嬢さん2人が生まれたり。

昨日の勝利演説で自分の周辺にいる人に向けてそれぞれこんなことを告げたらしいですよ。

I would not be standing here tonight without the unyielding support of my best friend for the last 16 years ... the rock of our family, the love of my life, the nation's next first lady ... Michelle Obama.
「今晩彼女のサポートなくしてわたしはここにいなかっただろう。16年来の友人であり、家族の岩(礎)であり、わたしの生涯の愛であり、次期のファーストレディ、ミシェル・オバマ」

で、いいなと思ったのが子供たちへのこの言葉。
Sasha and Malia ... I love you both more than you can imagine. And you have earned the new puppy that's coming with us ...to the new White House.
「サシャとマリア、ぼくは君たちが想像している以上に君たちを愛しているよ。新しい仔犬と(子供たちがずっと欲しがっていた)一緒にホワイトハウスへ行こう!」

この一緒のホワイトハウスへ行こう!ってあたりが、「国民の人たちが選んでくれたのでその期待を全うしに行くから、一緒にそばにいて見守ってておくれ」っていう、未来への前向きな挑みが感じられて唸らされました。
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(↑ 紐の先にいるであろう仔犬に暖かい視線を投げかける次女に焦るオバマの図)

そうなんだよ、結局保守的なオヤジ臭さや、ヘンな信念や自己過信や奢りが感じられないところが爽やかなんだなあ。


もっと書きたいことあるんですけど、ちょっとそろそろ仕事しないとマジヤバいのでとりあえずこの辺で。

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オバマのせいで生活のリズムが乱れまくりよ。
by dersuebeppi | 2008-11-06 18:47

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