2017年の手塚治虫文化賞マンガ大賞は『花に染む』

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『花に染む』はここ数年、漫画を殆ど読まなくなってしまった私にとって唯一新刊が待ち遠しかった作品でした。
くらもち先生の作品は、後年のもになればなるほど創作のスタイルや斬新さがどんどん研ぎ澄まされ、どのページも哲学書をめくっている時のような深い考察を促されるのですが、読書の間中わたしはずっと「この方の頭の中はいったいどういうことになっているんだろう....」という思いに駆られてしまいます。

『花に染む』はその前身といえる作品『駅から5分』からして、ただごとではない雰囲気を醸し出していましたが、くらもち作品は初期のものから既に、時空構造や人間の描写においても既に際立った独自性と唯一無二の世界観を持っていたのは確かです。

先日刊行されたばかりの文藝別冊「くらもちふさこ」に、私もファンのひとりとしてイラストを寄港しております。

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自分の作風からはそう見られることはほぼ無いと思いますが、くらもち先生は実は私がとても強烈な影響を受けた作家さんのひとりでもあります。なので、今回手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞されたことで、この『花に染む』という作品そのものと、常に妥協が無く、そして決して誰にも真似のできない作品を生み出す大ベテランであるくらもちふさこという作家の姿勢が脚光を浴びるのは、とてもとても嬉しいことなのでありました。
くらもち先生おめでとうございます。


朝日新聞記事
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by dersuebeppi | 2017-04-25 09:01

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