フィレンツェ駆け足取材

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朝7時にパドヴァを出て10時からのフィレンツェ・アカデミア美術館を皮切りに、終日フィレンツェのディープ取材。
中井貴一さんが巡るルネサンスの巨匠ミケランジェロの旅番組にフィレンツェ・ルネサンスのご意見役として登場させていただきました。

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昨年は中井さんが案内人でレオナルド・ダ・ヴィンチを辿る紀行番組があったのだそうですが、今回はそれに続くかたちの番組で、ミケランジェロが焦点になっているそうです。

私は 『偏愛ルネッサンス美術論』でも触れておりますが、このミケランジェロという人があまり得意でありません。一抹のいい加減さもスキも許さないハーバード大学のエリート学生みたいな作品の有様には、初めて見た時から息苦しさと圧迫感を感じていたからです。でもディレクター的にも毎度の敬愛的発言とは違うものもたまには必要かということで、勝手なことを色々喋ってまいりました。
「賞讃ばっかりじゃその人物の本質は見えてこない」「毒がなければ美も引き出せない」と中井さんも、私のこの当時の画家や彫刻家に対する歪曲した見解を熱心に聞いて下さっておりました。


それにしても、毎度無人の美術館を見られる至福は何にも代えられないものです。
ありがたやありがたや…

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ちなみにメディチ家礼拝堂の地下にあるミケランジェロの壁の生々しいデッサン画には思わず戦慄が。
フィレンツェの社会情勢が不安定だった中、メディチ家礼拝堂の設計をまかされていた彼がここに15日間も閉じ籠らざるをえない状況にいたり、その間に描いたとされるもの。

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この閉ざされた空間の空気のせいもあるのでしょうが、なんというのか、この人がどんな状況におかれようとも、どれだけ自分に容赦ない性格だったのかが窺い知れるようでした。

メディチ家礼拝堂の取材を終え、私は夕方の電車で帰宅。中井さんご一行はタイトなスケジュールでの取材がまだ数日続くそうです。
ご苦労様でございます。
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途中、私がおすすめのフィレンツェの“サラメシ”も味見して頂けて良かった。


そして帰路の列車の中のイタリア・サラリーマン達。

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by dersuebeppi | 2017-03-21 13:37

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