映画「アレクサンドリア」

まず、今発売中の雑誌「H」。
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ここにわたくしの最新インタビュー出ております。
本当はここに二宮和也さんと松山ケンイチさんがいるはずなのですが、いろいろの事情によりネット上ではこの様な表紙になっております。
私以外に西炯子さん、末次由紀さん、ツジトモさん、諫山創さんのインタビューも読めます!読みたい!!

それと、3月5日に日本で公開される「アレクサンドリア」という映画のチラシにルシウスと映画の主人公である女性天文学者ヒュパィテアの絡んだ一コマ漫画描かせていただきました。

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これは本当に凄い映画です。
アメリカ映画じゃないので、わざとらしいエンターテイメント性は殆ど感じられません。スペインのアレハンドロ・アメナーバルという鬼才の監督が、自分がその光景を覗いて来たかのような表現をしたかったと言うだけあって、妙なリアリティーが感じられます。

古代ローマ末期、バランスを崩し、さまざまな側面で混乱が発生していたこの時代、都市として最も忘れ難い上に悲惨な大損害を被ったのがこのアレキサンドリアという、ローマにとっての一大学術都市だったわけです。
キリスト教とユダヤ教という二つの宗教の膨れ上がった勢力がギリシャ・ローマで培われてきた学問の数々を雲母のように粉砕していくその様子をアメナーバルは巨大な宇宙から見たアリの世界のような出来事として捕えているのですが、それによって見ている側はより一層感慨深くさせられます。

ヒュパティアというローマ時代の最後にぽつんと存在したこの女性天文学者の唱える真実の宇宙が、人間の引き起こしている愚かな行動を静かに黙って見つめている。
この辺の表現で私は途方に暮れました。
今の地球上でもまったく同じ様子が展開されているわけですから。
あまりに衝撃的過ぎて、一緒に映画を見た旦那と一週間くらいこの映画についてを話し続けてしまったほどです。

紀元130年代に生きる浴場技師のルシウスはまだローマがこんな顛末を迎えるとは全く想像すらしていません。
それを思うと切ないやら悲しいやら・・・
ですが古代ローマ文明の叡智は後世においても文章や絵画や映画などにに形を変えて永遠に残り続けていくパワーを保っているのです。この時代が色褪せる事は永遠に無いのでしょう。

みなさん、ぜひ!!
ぜひとも見に行ってくださいね!!

細かい部分の考証もしっかり出来てて、そういう意味でも実に興味深いです。
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by dersuebeppi | 2011-01-28 22:53

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